横浜 国指定名勝 三溪園


桃の節句の今日、たまたま休みが一緒になった元同僚MMと、横浜の三溪園梅の花を観に行った。何日か前に、湯島天神で撮った梅の写真を携帯メールで送ったところ、横浜育ちのMMから 「三溪園も梅がたくさんあるよ」 と教えてもらい、一緒に行くことになった。
三溪園は実業家 原三溪の元邸宅。四季の花々はもちろん、三溪が京都や鎌倉から歴史的価値のある建築物をその広大な敷地に移築し、配置した緑豊かな庭園だ。広さはなんと53,000坪。
入園料は大人500円、こども200円。自販機で入場券を買い、梅を楽しみにいざ、園内!
あれれ?ちょっと曇ってきたなぁ。


入園するとすぐ目の前に大きな大きな池が広がっていた。きっと順路は、右に広がる大きな道を進むようになっている。私たちは12時半頃に到着してお腹が空いていたので、お茶屋さんに近く見える左ルートを選んだ。おいおい君たち、梅の花を観に来たんじゃないのかい?
園内を回った結果からいうと、左ルートは建築物も梅の木も少なく、今の時期に咲く花も殆ど無く、とても寂しいルートだった。「あれ?梅はもう終わってるじゃんね」 と言いながら歩く私たちの目に入ったのは三溪園天満宮の小さな鳥居。写真のように狛犬の歯が欠けている。対になったもう一頭は、首から上が無かった。これは、第2次世界大戦で壊されてしまったそうだ。


狛犬と別れ、園内奥に向かったところ、まだ咲いている梅の木々が見えてきた。なーんだ、まだまだキレイに咲いているじゃん!といいながら、梅を楽しむ。
満開は過ぎていたが、まだまだ梅林には咲いている梅もたくさんあった。どの木も剪定されており、ずっと大切にされてきたことがよく分かる。
平日だというのに梅を目当てに訪れる人が多く、あちこちでカメラのカシャカシャ音がしていた。


三溪園では今月7日(日曜日)まで 「三溪園 観梅会」 が開催されていて、期間中は園内で様々なイベントが開かれる。
今日は平日のために派手なイベントはなかったが、園内での温かい麦茶無料サービスが行われていた。係の方々が、巨大なやかん3つを七輪に乗せてお湯を沸かして麦茶を作り、4つのポットで保温しておいてくれる。それをセルフで紙コップに入れて頂けるというサービス。お日様は出ていたものの風が冷たかった今日は、この麦茶が本当に温かくて美味しかった。
しかも、麦茶を頂いたのは写真の囲炉裏がある休憩所。火の温かさも手伝って、芯からホッと寛げ、腰痛も和らぐような気がした。


そしてやっと、3つある茶屋のうちのひとつ、三溪園茶寮へ。外で売っていた種類がたくさんあるお団子も気になったが、とりあえずお昼ご飯!ということで建物に入った。
MMは天ぷらが別盛りで嬉しい!と天ぷらそばを、私は茶そばを注文した。
そばを待つ間にビールが飲みたくなり、みそおでんと缶ビールを1本注文。ふたりでビールを半分コして飲んだ。
「昼間からビールなんて贅沢だねぇ」 「でも今日はさ、桃の節句で私たちの日だからいいんじゃない?」 と勝手な理由をつけてグビッ!

そうそう、今日は梅を観に行ったんだった。いつもよりは少なかったものの、それでも何枚かのお気に入り写真を。

同じ枝の花は終わってしまったのに、ひとつだけキレイに咲いていた八重の梅。
本当に真っ白でキリッとし、美しかった。斯くありたい、と思わせる姿に、暫し見惚れた。


大きく立派な松の木の前で、ほぼ満開になっている梅の木があった。
ほころぶとはこういうことか、と思わせる可愛らしい花。ピンクの蕾がころんとしていて、観ているだけで私の顔も"ほころぶ"。


梅林のなかで、いちばん咲いていた木。梅の花の絵を描きなさい、と言われたらこう描くな、と思わせるTHE・梅!な形に、つい笑ってしまった。
あとでこの写真を見て 「なんであと数センチ、カメラを下げなかったのかなぁ、私」 と反省。


茶屋の前の、松と梅。ここに竹があったら松竹梅なのに、とアホなことを思う。
右下に小さく写っている人と比べると、梅も松も、どれほど大きいかが分かる。


これは、敷地内にある歴史的価値のある建築物の中のひとつ 「臨春閣」 。手前に池が広がり、その奥に高床の数奇屋風書院造りの建物。奥には緑が広がり、素晴らしい景色だった。三溪園を一歩でると普通の住宅街なのだが、そんなことを全く感じさせない空間。ここだけ時代が止まっているかのようだった。
この先には立派な記念館もあり、三溪園の歴史を知ることができる。入園して3時間、たっぷり満喫した。
写真の右半分が地面なのはなぜ?と思うかもしれないが、こうしないと建物の全景が撮れないほど、とてもとても大きな別荘だから。よく、東京ドーム●個分、という表現があるが、この建物は私の部屋の何個分なんだろう。

この後、バスで中華街へ移動した私たち。お茶をしたり、ラー油やお菓子を買い、循環バス 「あかいくつ」 で桜木町へ。ランドマークタワーのちどり屋やH&Mで買い物をして、ご飯を食べて解散。久しぶりにいっぱいおしゃべりしたなぁ。
今朝、お母さんから毎年3月3日恒例のメールが来た。 「今日はおひな祭りだから、美味しいご飯やケーキ、桜餅も食べてね!」 。
お雛様も白酒もちらし寿司もなかったが、大人なりの桃の節句を楽しんだ。女の子っていいぞー!


横浜 国指定名勝 三溪園   三溪園への交通は、電車の駅からバス便になります。詳しくはこちら