鈴懸の木


毎朝、通勤途中で通る国道246号線。その歩道脇には、大きな街路樹が並ぶ。去年の秋の台風で大分、風に倒れて伐採されてしまったが、まだまだ残っているプラタナス
もっともっと寒くなってくると、ゴルフボールみたいな実だけを残し、葉が全部、落ちてしまう。こんな風に。プラタナスというよりも、 『鈴懸の木 (スズカケノキ) 』 と言ったほうが、字面も響きもキレイで好きだなぁ。


歩いているときは大抵、キョロキョロと目玉が動きっぱなし私。 「何か、昨日と違っているところはないかなぁ。面白いことはないかなぁ」 と、変わったモノを探しながら歩くからだ。そんな私が鈴懸の木の通りを歩く時は、歩調が緩む。スピードを落とし、眺めているのは、その幹。迷彩柄の幹を眺めながら歩くのが、大好きだ。それは、朝の通勤時間だって同じ。仕事が待っていようが、お構いなし。



上の写真をちょっと回転させてみる。
もちろん、通りでその木を見ている私は、首を左にググーッと傾けているんだけど。


ヒルがペタペタと小走りしているように見えるね。


同じ角度で、ふと目を上にやると・・・


ガッツポーズをしているムキムキのスポーツマン。
人っていうよりも、アニメのヒーローみたいな感じかな。


大胆にクルッと回転させてみると・・・そこに現れたのは、大人の女性。うーん、セクシー!髪形もドレスも、色っぽいねぇ。


鈴懸の木を眺めながら、こんなことを想像してひとり 「ウフフ」 ってなる朝が、楽しい。きっと、246号を車でブンブン走っているドライバーは 「あの人、木に向かって何やってんだぁ?」 なんて思っているかもしれないね。路駐しているドライバーさんにジーッと見られることなんか、しょっちゅうだもん。変人だと思われているんだろうなぁ。


そうそう、同僚に見られたこともある。 「今朝、カメラで何を撮ってたの?」 と聞かれて初めて、見られていたことを知った。聞かれないだけで、変人姿を見られていることも多いんだろうなぁ、と思ったはこの時。まぁ、いいや。街歩きの楽しみ方って、人それぞれだもんね。楽しけりゃ、それでいいのだ。



谷山浩子 『すずかけ通り三丁目』 〜「ねこの森には帰れない」より〜 】 鈴懸の木といえばこの曲、ね。