いろいろな人生

仕事を終えた夜、4日前にもお酒を飲んだお店に、再び登場の私。だって、安くて美味しいんだもん、ここの中華。
あの日、うちのテーブルを担当していた女性店員が、私を見てニヤリとした。はい、先日は別の男性と参りました、私。どちらの男性も既婚、子持ち、元同僚且つよき先輩ですけど?



今日突然、会うことになった先輩は、私が初めて就職した会社の先輩。もうン十年前だねぇ。
数年前に独立をして企業コンサルをしている先輩が、うちの業界の話を聞きたい、と連絡をくれたのだ。私でお役に立てるなら!ということで、仕事が終わってから会社近くで合流。で、駅近くのお店で食事をしながら話をすることに。


あの頃、20歳過ぎのキャピキャピ小娘だった私。この先輩含め、あの頃の同僚たちと集うと常にいちばん年下なので、どうしてもそのイメージで扱われてしまう。 
暫し真面目に仕事の話をしていたが、ある程度の情報交換が終わると、 「ところでお前、いくつになったんだ?」 と先輩。 「やだ、教えない。前の飲み会のとき、年齢を言ったら 『あっはっは!Lが●歳だってー!』 って大爆笑されたもん!」 と言ってやった。自分たちだってイイ歳になったのに、さ。ふんっ!


いろいろな話をしているなかで、フェイスブックの話になった。 「お前、フェイスブックやってんの?」 「ううん、やってない。あれは起業家の人がやるもんだと思ってるし、全世界に自分の本名を明かすなんて、有り得ないっしょ」 「いやいや、そうじゃないって。登録しろよ、今」 「今ぁ!?やだよ、やらない」 「いいからほら、せっかくスマホに変えたんだろ。友達招待するから」
こんな調子で押されてしまい、あれよあれよという間に、アカウント登録してしまった。ああぁぁぁ・・・。


登録して驚いた。先輩が友達になってくれた途端、 「知り合いかも?」 という友達候補に出るわ出るわ、あの頃の同僚たちの名前が。数分後には 「おー、登録待ってたよ!」 と、目の前の先輩とも共通の知り合いからメッセージが届いた。うへぇ、すげー怖い・・・。
懐かしい先輩たち、同期の人たち、懸命に名前を暗記した役員の人たちなどが画面に登場するので、スマホの画面に釘付けになっちゃった。今日、会っている先輩は、フェイスブックのおかげで高校の同級生と再会したらしい。 「フェイスブック上で会わなかったら、きっと一生、顔を会わせることなんてなかっただろうなぁ」 だって。へぇ、イイこともあるんだね。


私たちが在籍していた会社は、あの頃、若いパワーがいっぱいでとにかく元気だった。面白い人や、変わった人もいっぱいいた。ま、そういう人を敢えて集めているような会社だったからね。フェイスブックに、 「元●●(企業名)OGOB」 なんて、辞めた人たちが集まるページがあるぐらいだから。こういうの、みんな好きそうだもんなぁ。
そして、その人たちの今を見て驚いた。起業している人の多いこと、多いこと!同じ業界だけでなく、全く違う業界、全く違う土地にいる人もたくさん。
「みんな、すごいねぇ。頑張ってるねぇ」 と言うと、先輩が 「うん、みんなパワフルだよね」 と他人事のように言った。いやいや先輩、あなたもその中のひとりですよー。


フェイスブックの良し悪しは別として、あの頃の同僚たちがン十年後、いっぱい社長さんになっていることを知ることができて、面白かったぁ。何だか、すごく元気をもらった。
その他にも、高校の同級生がわりと近くに住んでいたり、無口だった同級生が3人の子供の親になっていたり、いろんな人の今を知った。
ある一時期、同じ環境のなかで一緒に過ごした人たちだが、その後の人生はいろいろなんだなぁ。
あ、ってコトは、こちらの今もバレちゃったのか・・・フクザツ。