野鳥撃墜日誌(長崎県結果報告)

さてさて、会社の金を使い出向いた野鳥観察。
お目当ての鳥は撃墜できたのでしょうか?
 
長崎駅に荷物を預け、近隣の公園にロープウェイで登ることを決意。
しかし、ロープウェイの発着所の場所がわからない。
駅前のデパートに入り、インフォメーションのお姉さんに確認したところ、何番のバス停でなんたら経由でどこどこ行きに乗って云々・・・。まったく覚えられない。というか、覚える気も起きない。仕方がないので、お礼を言ってその場所を離れ、すぐさまタクシーに飛び乗る。タクシーの運転手に「頂上まで」と告げる。こういう奴に小金を持たせるのは非常に危険だと思う。すぐ金で解決しようとするからね。
 
山頂に着く。この時点で費用が既に2,000円をオーバーしている。何かを見ないと帰れない雰囲気なのだけれども、山頂はとてもとても風が強く、面白いくらい鳥の姿がない。意地になって勾配が急な下山道をチョイスし、1時間半程の時間と体力を使って下山した。結果は、ヤマガラ1匹。しかも暗くてろくに写っていない。
 
打ちひしがれて駅前に戻り、このまま野鳥観察を諦めず進むか、タワレコParis Matchの新作アルバムを買って温かいカフェで時間を潰すか悩む。悩んだ挙句、とりあえず長崎空港に向かうことにする。長崎空港に着くまでに悩めばいい。
 
長崎空港に向かう途中で天候が回復する。とは言え、「雨でも降りそうな雰囲気」が「曇り空」に好転した程度だ。とは言え、小さい故に長崎空港はこれといって時間を潰せるような施設がない。フライトまではまだ4時間もある。仕方がないので、とりあえず鳥を見にいくことにする。
 
空港と陸地を結ぶ長い長い橋をとぼとぼ渡る。地図で確認したが、少なめに見積もって2キロはある。風がとても強い。やけくそになってiPodから流れる曲にあわせ大声で歌いながら歩いた。
 
マシマロはかんけーない
本文とかんけーない
 
随分気分が良くなった。
海岸に群れるカモ類の中に、お目当てであるウミアイサの姿を探す。結構な数のカモがいるが、どいつもこいつもヒドリガモ。一匹残らずヒドリガモ。しばらく歩いて、ようやく別の鳥を見つけた。
 
[コチドリ]

[ミユビシギ]

 
一応、付け加えると、何処にでもいる鳥です。たまたま僕が撮影していなかっただけです。まあでも、新たな撃墜マークがついた。何処にでもいるけど・・・。
 
風の強さに嫌気が差し、民家の方へ避難した。
でも、いるのはカラスみたいに大きなシジュウカラだけ。
あのシジュウカラ、やけに大きいな。
なんか、きたない声で鳴くし。
 
・・・
 
・・・・
 
・・・・・・・あれ?
 
突然、心臓が高鳴る。
ちょっと待て、あれシジュウカラじゃないぞ。
 
その鳥の名前が喉のところまで出てきている。
でもまさか、長崎にいるわけないよな。
長崎では稀って本にも書いてあったし。
 
そう思いながら、その鳥が留まっている電線を見上げると、不自然なくらい大きな枯れ木のかたまりがくっついている。
[不自然な木のかたまり]

 
えー、ここまでくれば間違いない。あの鳥は僕が見たことのある鳥ではない。日本では、九州北部にしか生息せず、天然記念物になっている珍鳥。
 
カササギだ。
[カササギ]

 
 
ほくほくしながら帰りの橋を大声で歌い渡る。
 
きーのかぁげでぇー
なぁーいてぇーいるぅー
 
長崎空港から対岸を眺める。
綺麗な夕日だ。
夕闇の空気に包まれ凪いできた海面に、ひときわ大きな鳥のカップルが悠々と泳いでいる。
レンズで寄ってみると、それはウミアイサだった。
証拠写真のレベルを超えないけれども、一応撮影。
[ウミアイサ]

 
いやいや、いい旅でした。
 
 
おまけ。アップロードのタイミングを失ってたシメ。