パシフィック・リム(評価:★★★★☆)

息子と観てきました。
  
 
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※※※ 注意 ※※※
「シネマ報告書」には、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれております。
これから観ようと思っている方は、本報告書の内容についてご理解のうえ十分注意してお読みください。
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1.評価

わかってやがる
評価:★★★★☆
(★…1点 ☆…0.5点,★5つで満点)
 

2.基本情報


(2013年/アメリカ/130分)
 
監督・脚本・製作:ギレルモ・デル・トロ
出演(役名:声優)
  :チャーリー・ハナム(ローリー・ベケット:杉田智和)
   イドリス・エルバ(スタッカー・ペントコスト:玄田哲章)
   菊地凛子(森マコ:林原めぐみ)
   芦田愛菜(森マコ幼少期:芦田愛菜)
   チャーリー・デイ(ニュート:古谷徹)
   ロブ・カジンスキー(チャック・ハンセン:浪川大輔)
   マックス・マーティーニ(ハーク・ハンセン:池田秀一)
   ロン・パールマン(ハンニバル・チャウ:ケンドーコバヤシ)
   クリフトン・コリンズJr.(テンドー・チョイ:千葉繁)
   バーン・ゴーマン(ゴットリーブ博士:三ツ矢雄二)
  
(あらすじ:公式パンフレットより)

西暦2013年8月10日---。"奴ら"は最初にサンフランシスコ湾を襲撃した。太平洋の深海の"裂け目"から出現した超高層ビル並みの大きさの謎の怪獣により、3つの都市がわずか6日間で壊滅。ようやく軍隊が倒したときは、すでに何万人もの人命が奪われていた。
まもなく人類の存続という大義のもと、団結した環太平洋沿岸(パシフィック・リム)諸国は、PPDC(環太平洋防衛軍)を設立。人類の英知を結集した人型巨大兵器「イェーガー」を開発した。
しかし人類をあざ笑うかのように、何体もの怪獣が次々と海底から姿を現し、破壊を繰り返す。壮絶な戦いは5年、10年と長引いていった。世界各地でイェーガーの苦戦が続く中、かつて怪獣とのバトルで兄を失ったローリー・ベケットは、失意を乗りこえて再び戦うことを決意。日本人研究者の森マコとコンビを組み、旧型イェーガー「ジプシー・デンジャー」を修復して戦線に復帰する。
現在使えるイェーガーは4機。地球の未来は彼らの勇気にかかっている。果たして人類は存続できるのか---!?

  

3.コメント

たぶん、長くなります。予めご了承ください。
 
パシフィック・リムは、公開を知った時からもう絶対観なきゃいけない映画リストのトップに君臨していたわけですが、当初は壮絶なネタ映画という位置づけだったわけです。巨大ロボが怪獣と戦うなんて荒唐無稽なものを、一体誰が真剣に作るのかと。だとすれば、たとえそれがB級臭プンプン漂う作品だったとしても、俺だけは観てやろうと。俺だけは応援してやろうと。
でもね、公開が近づき情報が続々と出てくるたびに、次第に僕の中で「あれ、もしかしてコレ本気なんじゃね?」って疑問が芽生えてきたわけです。
まず、巨大ロボ「イェーガー」のデザインが本気。いや、現代的なデザインで言えば決して洗練されたデザインじゃないんですが、昔ながらの巨大ロボを彷彿させる、まさに「ロボ」というデザイン。
次に怪獣。公開された映像を観る限りVFXなのだけど、でも「中に人が入ってるんじゃね?」というデザイン。そして、怪獣は劇中でMonsterではなく「Kaijyu」として扱われている。
最後に吹き替え版の声優人。僕は声優にはあまり詳しくないけど、アムロもシャアもいる。菊地凛子に至っては日本人にも関わらず、わざわざ綾波レイがアフレコしている始末。
この興奮をそのまま息子に伝えたところ、息子も同調しまして、じゃあ二人で観に行こうとまあ、そういう事になりました。
 
結果。
全編に渡りスゲエわかってる感満載で、
俺も息子も大洪水状態。
僕の感動をわかりやすい形で表すと、「小さな頃に超合金やソフビの怪獣で遊びながら脳内で想像していた情景が、そのままスクリーンに映し出された」という感じ。
ロボ達は実在しているかのような重量感と質量感だし大きさだった。
全長80mとか。こんな大きさ。

怪獣はMonsterでなくKaijyuだった。それも、昔のアニメや特撮モノにあったような「これじゃない感」全く無しで迫って来る。
こんなの。



要は、本気だったと言う事。
巨大ロボは大活躍するものだけでも5体、怪獣は実に12体も登場した。超てんこ盛り。あまりの事に思わず、2年ぶりくらいにパンフレットを購入してしまった。
 
自宅に帰りパンフレットを見ると、これがまた凄かった。
イェーガーの設定画なんて、まさにプラモデルパッケージそのもの。こんなのね。





 
そしてパンフレットを観ていてわかったこと。
何となく想像した通り、監督はジャパニメーションや特撮モノにどっぷりとハマりこじらせてしまった「ほんまもん」。Gozillaとか、ハリウッド・リメイクに有りがちな「これじゃない感」に作品がねじ曲げられなかった理由が、これでわかった。この人は、売れる映画を作りたかったのではなく、現代の最高水準の技術を使って、大好きな巨大ロボ・怪獣映画を作りたかったのだ。
その脳内イメージは結果として、世界中に数多くいる「大きなお友達」のお腹を満杯にして、大成功を収めるんじゃないかと思う。
 

5.2013年度ランキング(8/13時点)

本作、僕と息子の中では文句無しの一作。でも、帰りの車で話をしていたのは、「こういうの好きじゃなかったら、正直140分はキツイよな」という事。そういう訳で惜しくも星0.5減点の4.5点となりました。
でも、大きなお友達はご飯数回抜いてでも観に行ってください。3D/吹き替え版で。
  
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