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映画評論家町山智浩アメリカ日記


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今回はジョージ・A・ロメロ監督『ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド』を解説します。

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週刊文春の連載「言霊USA」はオンラインで読めます。

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ロフトプラスワンでタランティーノと公開飲み会(無修正)

2007-04-18 ヴァージニア工科大学銃撃犯が書いた戯曲

TomoMachi2007-04-18

ヴァージニア工科大学銃撃の容疑者はチョー・スンヒ(23歳)という学生(写真)で、

8歳の時に両親と共に韓国からアメリカに移住し、

同大学で英文学を専攻していた。

その容疑者と一緒に劇作の授業を取っていたイアン・マクファーレンは現在AOLの職員で、AOLのブログで、容疑者が書いた戯曲を公開した。

http://newsbloggers.aol.com/2007/04/17/cho-seung-huis-plays/

戯曲は『リチャード・マクビーフ』と『ミスター・ブラウンストーン』の二本。

『マクビーフ』は継父を憎む継子、『ブラウンストーン』はブラウンストーンという名の教師を憎む高校生の話。

(『ミスター・ブラウンストーン』とはガンズ&ローゼスの歌で、ヘロインの暗喩)。

『マクビーフ』はだいたいこんな内容。

『リチャード・マクビーフ』

登場人物

リチャード・マクビーフ(40歳)継父

スー(40歳)母

ジョン(13歳)

舞台

居間、地下室、車内

リチャード(笑顔で)「はい、ジョン」

ジョン「なんだよ、ディック(リチャードの短縮形)」

リチャード「父さんって呼んでくれないのか」

ジョン「お前なんか父さんじゃない」

リチャード「ジョン、男同士で話し合おうじゃないか」

ジョン「男同士? ケツに入れてやるぜ!」

リチャード「私はお前の生みの親じゃないけど、一つ屋根の下に住む同士だ。うまくやっていかなきゃならない。チャンスをおくれよ」(そう言ってジョンの腿に手を載せる)

ジョン「何しやがる! カソリックの神父みたいなマネしやがって! 僕はハゲでデブの継父なんかにイタズラされたくないぞ! 手をどけろ! マイケル・ジャクソンめ! てめえはネヴァーランドにディック(男根)って名前のペットを飼ってるから、僕にそれを撫でさせようっていうんだろ!」

リチャード「いったいどうしてそんなに私を憎むんだ?」

ジョン「僕の父さんを殺してママをモノにしたからだ!」

リチャード「あれはボートの転覆事故だったんだ。私は君の父さんを救うために出来る限りのことをした」

ジョン「ウソをつけ! あんたは父さんを殺してそれを隠したんだ! まるで政府がジョン・レノンやマリリン・モンローを殺してそれを隠したように! あんたは政府で働いてたろ。掃除夫としてな。母さんを見て、父さんには綺麗過ぎるから、父さんを亡き者にして、母さんを奪ったんだ!」

リチャード「やめ……」

ジョン「このTVのリモコンをケツにブチ込んで欲しいのか? あんたにはそんな価値も無いぜ。このリモコンは5ドルもするからな!」

リチャード「もう我慢できん!」(ジョンを殴ろうとする)

スー「あらまあ、どうしたの?」

以下、延々と継父リチャードに対する息子ジョンの悪口雑言が続く。

『ブラウンストーン』も同様に生徒たちが「あの教師、ぶっ殺してやりたい」と汚い言葉で憎しみを吐き続ける。


アメリカで話題になっているのは「これが本当に20歳すぎの英文科の大学生が書いた文章なのか?」ということ。

全編、大人への殺意がブチまけてあるだけで、ストーリーも劇としての展開も何もない。

文章力も精神的にもあまりに幼すぎる。

これを読んだ限り、コロンバイン銃撃の犯人のように映画化されるほどのカリスマ性はなさそう。


『ミスター・ブラウンストーン』に書いたように容疑者は教授を殺した。

殺された76歳の教授はユダヤ人で、幼い頃にナチのホロコーストで家族を殺されながら生き延びた人だったそうだ。