総まとめとして数値化を試みる。ドラゴンボール同様絶対値の差ではなく、相対的な比率によって数値を決める。圧倒的差なら1.5倍、優勢なら1.1倍……といった具合だ。
実力差のパターン
まず作品内における戦いから実力差のパターンを考える。ドラゴンボールでは全力のエネルギー波で一切ダメージを受けない（ベジータ→第２形態のフリーザ）、手が痺れる（悟空→ラディッツ、悟飯→ナッパ）、見た目はダメージを受けているが、「ほとんどダメージがない」と説明されている（20倍悟空→フリーザ、ベジータ→リクーム）……といったように、攻撃に対するダメージの程度である程度分類できるが、「ターちゃん」はそこまで単純ではない。ほとんどの者は剣で斬られたり銃で撃たれれば重傷を負う。極端に言えば、ヂェーンもターちゃんも、銃弾が貫通するという意味では体の頑丈さは変わらないわけだ。
仮に拳銃で撃たれて出血さえしなかった悟空が、大全集通り戦闘力10とすれば、「ターちゃん」に登場する人物全員が10以下になってしまう。農夫が５なのだから、６から９までの間にほとんどの登場人物を押し込まなければならない。それは不可能だ。パワー、スピード、体の頑丈さなどの全ての強さを表す戦闘力という単位では、「ターちゃん」のキャラクターの強さは表せないということだ。体の頑丈さに大差がないなら、ダメージ量で強さの差を量るのは難しい。戦いの内容で実力差を量るしかない。
ＡがＢを一撃で倒した（Ａ）
圧倒的な実力差があり、勝負が成り立たない。Ａが本気を出すまでもなく勝てるわけだから、1.5倍か2倍か10倍か絞り込めないという意味では、一番実力差がわかりにくいと言える。
ＡがＢを数回の攻撃で倒した（Ｂ）
Ａの圧倒的優位ながら、一撃で倒せるほどの差はない。一撃で倒そうと思えば倒せるが、Ａの意向により一撃で終わらせず痛めつけたと考えられる場合、あるいは様子見の攻撃に相手が耐えただけの場合は（Ａ）にする。
ＡがＢに何度か攻撃を受けながらも、優勢のまま倒した（Ｃ）
圧勝でも辛勝でもない。強いて熟語で表現するなら順当か。
- ゼブラちゃんちゃこりんマン対カシオ
- アイアンマスク（うんこ）対梁（アイアンマスクの芝居で梁が負けたが、どたまかちわりで勝っていたとすればＣか。）
ＡとＢはほぼ互角だが、Ａがわずかに上回っている（Ｄ）
Ｃほどの差はないが互角でもないという微妙な差である。状況次第では勝敗が覆ることもあるだろう。戦いの後にＡが満身創痍になっていればＤと言えそうだ。原作の描写から判断したというより、数値の調整のために便宜上設けた差である。
- ペドロ対白派トーナメント３回戦４人
- アナベベvs白派トーナメント準決勝５人
- ロド・ソドム対マイケル・コーガン（Ｄよりもう少し差がありそうだが）
ＡとＢは互角（Ｅ）
戦いが長時間戦いが続いて勝敗が付かない、勝敗は付いていてもお互いのダメージの度合いが同程度の場合は互角と判断する。こういう戦いは滅多になく、あったとしても相手が回復能力に特化したタイプが多く、本当にそれが互角と言えるか微妙なところだ。
- ターちゃん対劉宝
- ターちゃん対マニ
- ターちゃん対ダン国王
Ａ〜Ｄの倍率はドラゴンボールをやや参考にし、以下の通り設定した。
- A…1.5倍
- B…1.3倍
- C…1.15倍
- D…1.05倍
作中の「○倍」の扱い
この比率の考え方は、１対２を想定していない。1.5倍で圧倒できるとして、1.5vs1+1で同様に圧倒できるとは思えないが、1+1が2になるとも思わない。式で表せるようなものでもなく、「ターちゃんと梁のコンビで４倍になる」という発言は無視する。
それ以外の、ヴァンパイア化による戦闘力10倍というものを真に受け、さらに改造人間がそれを下回るものの、数倍のパワーアップを果たしていると考えた場合、弱い順から適当に数値を当てはめていくわけにはいかない。昼間は並の格闘家であるヴァンパイア格闘家は、夜は10倍の戦闘力となり、梁では敵わなくなる。つまり梁は、並の格闘家の10倍以下の強さということになり、たとえば並の格闘家が10なら100未満にする必要がある。
これ以外にも戦闘力が倍数で表現された事があり、アイアンマスクが並のレスラーに圧勝した時、ターちゃんは「実力の1/100も出していないだろう」と考えていた。これを真に受けると、アイアンマスクはうんこひり前で1000以上になる。うんこひり２回、３回とパワーアップしたアイアンマスクに勝ったターちゃんは、一体いくらになるのか？過剰なインフレを引き起こす恐れがあり、これも無視する。
改造人間の倍率
改造人間が５倍と仮定して数値化してみると、アポロニア仮面がヴァンパイアペドロよりも強くなってしまった。それでは少々都合が悪いので、４倍に下げた。ヴァンパイア化前のペドロと、アポロニア仮面の数分の１であろうロド・ソドムには、２倍以上の差があると考えた。改造人間が５倍となると、アポロニア仮面はペドロの10倍以上の強さになり、ヴァンパイア化しても勝てなくなる。
４倍に下げても、改造人間のリックは辛うじて梁を上回るから、５倍に比べて矛盾が少ない。元々のニドがロドより弱かったとも考えられるが、今更一度出した結論を変えるのは気が進まない。
