GHOST IN THE SHELL

夜、「GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊」のDVDを観る。饒舌であるにも拘らず難解なことは「イノセンス」に勝るとも劣らないが、「人間とは何か。」という根源的な問いかけは、本作の方が深いかもしれない。しかも、1995年(原作は1991年)という制作時期を考えると、ネットが人間のあり方そのものに重大な影響を及ぼすことを予見し、素子の人格がネットの中に融合・拡散していく、という結末を着想したのは凄いとしか言いようがない。本作に影響を受けたという「マトリックス」は、アングロサクソンらしく「人間対マトリックス」という二元論・勧善懲悪譚に単純化してしまったのに比べ、本作も「イノセンス」も、「人間とそうでないものとの境界は曖昧だ。」という相対論に立脚しており、遥かに複雑な世界観だ。とても1回では理解できない。台詞が聞き取りにくいので、今度は日本語の字幕を表示しながら観てみよう(まるで外国映画である)。
イノセンス スタンダード版 [DVD] GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊 [DVD]
http://d.hatena.ne.jp/Wilm/20040310