腐女子言端の内と外

腐女子腐男子関連彼是

「ボーイズラブ小説」は特殊か?

ボーイズラブ小説の書き方[CD-ROM付]
ボーイズラブ小説の書き方[CD-ROM付]』が出ると言う話を
耳にした時は、本当に隔世の感がありました。と、同時に、
ボーイズラブ小説って、手引きが無いと書けない*1もの
なのか?』という疑問が頭から離れなくなりました。
ボーイズラブというのは、基本的には恋愛小説だと筆者は
認識しています。これはやおいにしてもJUNE≒耽美にしても
変わらない原則であるとも。
ただ、普通の恋愛小説と違うのは愛されるのも愛するのも
男であるという点です。だから恋愛の展開に荒々しい部分が
あるというのは、納得しようと思えばできる事なのですね。
その点さえ踏まえて書くならば、普通にボーイズラブ小説を
書く事は出来る筈なのです。
正確を期するならこの一冊は、『プロとしてボーイズラブ
小説を書き、プロ作家として継続して行く為にはどうする
か』というプロになりたい人への指南書であるのでしょう。
実際版元の広告にもそう宣言されている部分はありますし*2
この本を読んだ上での応募を版元が期待している様な雰囲
気も窺えます。
でも、現時点でこの紹介されている内容を拾い読みすると
…わざわざこう言う一冊を仕立て上げてまで今更言う事な
のか?と思ってしまうのですよ。やおいボーイズラブ
外側の方々にアピールするなら兎に角として。
書く人が元々読者であるならば、雛形を造る事は普通に
出来ると筆者は思っています。そこから個性を肉付けして
行くのは個々の裁量でしょうけど。

  • 基本は『起承転結』。時に順序を入れ替えてみる。
  • 長編の場合、起承転結の入れ子、及び並行交差という展開もある。

あくまでも素人見解ですが、この2点がコツみたいなもの
と筆者は思っています。
あと大事なのは、ネットで読む小説と紙で読む小説とは読後の
疲労感に少し差が出ると認識しておいた方が良いかと。
顔の幅以上に眼球を動かす事を強いられると、眼精疲労
極端に進みます故。スクロールにしても、長めのスクロール
よりは短いスクロールで頁切り替えとした方が気分転換に
なって良い時がありますから。
と言いつつBLOGの記事が長くなる自語相違をしていては
どうしようもないですね(苦笑)

*1:私小説を除くあらゆる小説の書き方の指南書が存在するのですから、今更驚く話でもないのでしょうが。

*2:http://www.hakusensha.co.jp/hanamaru_new/blnovel/

作品を殺すな!

id:goito-mineral:20040816の15時現在の記述を読んで、
複雑な気持ちになってしまいました。腐女子に対してある意味
好意的な視線を向けて下さるのは大変に忝く思うのですが、
副産物肯定の為に源流を否定すると捉えられかねない文言は
些か納得しかねるのです。私的な日記のおつもりなのでしょう
けど、『伊藤剛』という人を公側の人として認識する人は
世間にもWEB上にもいるのですから。


一連の書店POP問題で筆者も嫌だなと思っているのは、公側が
読者個々の妄想を日なたに引きずり出して利用してまで販促
しようとするその心根なのですよ。
やおいボーイズラブの内側にいる人間向けに描かれた作品に
対して件のPOPがつけられたなら、「あー、少し弾けた店員
さんだねー」と辛うじて苦笑までで済むかも知れませんが、
あのPOPがつけられた『おおきく振りかぶって』という作品は
完全に外側に向かって描かれた作品ですし、人によっては
児童文学の棚に並べようと認識するかも知れない(と一読者と
して認識している)作品です。そう言う作品に妄想の衣を
公側が被せると言う非常識さが嫌なのですよ。


個人の妄想の産物であるやおいの急速な拡大に戸惑っている
のは、(筆者も含む)当事者である腐女子達なのですね。
同人誌採録アンソロジー出版の発展*1にせよ、ネットの
普及に伴う専門サイトの波及・ジャンルの拡張*2にせよ。
普及が急速だった為に、今の状況が当たり前と言う認識しか
持たない持てない人が出て来ても仕方なかったと思います。
でも、やおいの根底にあるのはあくまでも個々の読者視聴者と
しての妄想ではないかと。だからこそ、恥じらいと矜持は
必要なのだと思います。
ただ、余りにも誤解や偏見で蔑まれるのも嫌ですので、
筆者の様に外側に対して誤解錯覚を解こうと言う動きを
したりしてしまうと言う場合もあったりするのですが。

*1:まさか同人誌アンソロジー発行の恩恵で青磁ビブロス(現BIBLOS)が今日の様に発展するとも、同人誌アンソロジー発行で経営が成り立つ出版社が複数出るとも筆者は予測していませんでした。

*2:専用検索サイトの成立もありますし、サイト作成が容易になった為にジャンルを造り出す事も容易になりましたしね。

喜ぶべきか苦笑すべきか

GOOGLEを漂っておりますと…誰ですか、『電脳やおい少女』を
wikipediaに登録*1したのは^^;
腐女子*2やおい*3ショタコン*4が登録されているのは、
多分皆さんご存知なのでしょうけど…ここ迄登録されると複雑
ですねぇ。記述が好悪どちらにも偏っていないのは嬉しいです。
ボーイズラブ*5の項目もちゃんとありますし。
各種資料を目を皿の様にして漁って情報を得ていたのが遠い日
の幻の様な気がします。ボーイズラブの項目から派生して小説の
レーベルまで多少判ってしまう所も、なんと言いますか。
古典中の古典、『風と木の詩』の解説*6も勿論ございました。
毒を食らわば、と言う事でYAOI*7の項目もご案内しておきます。
ああ、こう言う理解をされているのかとお楽しみ戴きたく。
そこから派生してshota-con等も辿れますので。