ラノベ者におくる現代的なTRPG関連情報の紹介 〜物語創生の立場から〜

最近ラノベ者でも、TRPGに興味をもってくれる人がでてきて嬉しいかぎりです。

まぁリンク先の方の認識がどの程度正しいのかは別にして、ラノベ者向けの情報という形でTRPGを紹介してみようと思います。

検索にひっかかる情報が古い

好きなら、言っちゃえ!! 告白しちゃえ!! 様を見まして、TRPGを知らない人が検索ですぐに出会える情報は古いなぁと感じました。新しい話題としてはナイトウィザードくらいしか見えるところに情報が置いてないのですね。これはいかんのではないかと思ったのが、本記事を書いた理由です。

中世ファンタジーと現代学園

なぜラノベ者向けに特化するのかと言うと、TRPGといいましても現在いろんな形がありまして、TRPGって何かと尋ねることはスポーツって何かと尋ねるのと同じくらい漠然としたものだという説まであるくらいです。

多分、現在でもプレイ人口という点から言えばD&Dソードワールドアリアンロッドなどの中世ヨーロッパファンタジーものが最も多く遊ばれていることでしょう。基本的な遊び方としてはダンジョンにもぐって冒険する。TRPGといってまず思い浮かべるのはこのあたりにしておくのが、無難なところですw。

でもこれはラノベ者の興味からは少し外れるかなぁと思います。ラノベにもファンタジーがたくさんありますけど、現代学園もののほうが数も多いし、雰囲気も分かりやすいのではないでしょうか。というわけで、現代もののわりとライトに遊べるものに話を限って進めていきます。風の聖痕はTRPGが発売されてますし、ポリフォニカもTRPG化するそうですし。

遊び方もファンタジーのダンジョンを攻略するというのから、無力な一般人が戦う決意をするなどの、葛藤を楽しむ形にゲームの内容も変化しています。

とりあえず、現代物として有名なものを何個か挙げてみましょうか。これらのTRPGは現在主流というわけではありませんが、遊ぶ人数は増えてきていると思います。言葉さえ分かればググるのは簡単だと思いますので、言葉を挙げるだけ。

侵略者から世界を守る

これらは現代の学生(でなくても良いけどね)になって、異世界などからくる侵略者から世界を守る設定です。(風の聖痕スクパニはルルブを持ってないので情報の精度は微妙w)
ラノベ者には灼眼のシャナフレイムヘイズみたいなものになって遊ぶといえば通じやすいか。アルシャードガイアについては、ちょうど今FBオンラインでリプレイが掲載されていますので読むと雰囲気が分かるかも。

ウィルスに侵されて異能に

これらは特殊なウィルスとか寄生虫とかに侵されて、異能の力を持ってしまった人が自分の大切なものを守るという設定です。ダブルクロスはどっちかというとシリアスな感じで、デモンパラサイトは変身ヒーロって感じかも。雰囲気はけっこう違いますね。

メイド・妹 萌え関係

リンク先にシスプリがでてきたので、触れなければならないと思いました。実際に遊んだことはないんですけど紹介しておきましょう。そうそうこのあたりのプレイ人口は上よりはかなり低いと思われます。たまに遊ぶんならいいけど、毎回妹やメイドで遊ぶってのもねw。

CuteSister TRPGはおにいちゃんから不思議な力の元を奪うために、自分に惚れさせるという設定です。メイドRPGはメイドになってご主人様を守ったりするって設定だっけな。メイドRPGは海外向けに翻訳されることが決まったらしいですね。アメリカもチャレンジャーだなぁ。あいつはクラスメートは新しすぎてよく知りませんw。

これらについて詳しく知りたい人はググるんだ!

物語創生を補助

プレイステーションとかで遊ぶ、RPGを知らない人はあまりいないと思うんですよね。TRPGはそれを会話で行うものなんだろうとみなさん認識していると思います。戦闘部分を紙と鉛筆とダイスでやればTRPGとか。しかし、それは甘い。非常に甘い認識です。

最近のTRPGは、ルールどおりに遊んだだけで、物語が盛り上がるような仕掛けがしてあります。
これは、”良い物語とは何か?”、”おもしろい物語に必須の条件は何か?”これをゲームデザイナーが一生懸命考えた結果であり、この知識を持つことで物語を作る立場から読めるようになると思いますよ。この知識を持つことはラノベ者にも非常にオススメです。
自由な言葉の掛け合いで物語創生をするなんて、コンピュータにはなかなかできないことですから、TRPG者はこの魅力に惹かれて遊んでいる人も多いでしょう。

ただ、この具体的な話をしようとすると、難しいんですよね。ルールの説明をしなければならないので…。野球のルールを知らなくても野球を見るのは楽しいですよね。でも野球のルールを延々と聞かされるのは面倒でしょう。ルールの説明は退屈なんですよね〜。

格闘ゲームから例をもってきてお茶を濁そうかな。格闘ゲームでゲージをためる系の攻撃ってありますよね。敵への攻撃あるいは自分が受けた攻撃がある程度たまると初めてできる必殺技みたいなの。
試合開始の瞬間、最強の技をうった漫画とかアニメとか小説とかってそうはないですよね。なぜならその展開は盛り上がらないからです。そこで必殺技はゲージをためなければ撃てないという条件を課すことで、追い詰められたら必殺技を出すという話の展開にもっていきやすくなるのです。

最近のTRPGでは、こういうことに自覚的でして、信念が強いほど、仲間とのつながりが強いほど、強い力がだせるデザインになっているものが多くあります。

そのほか、実際にTRPGで遊ぶと、登場人物の気持ちになって物を考えたり、もりあがるプロットを考える機会が自然に増えますので、創作をする方にはとてもオススメだと思います。

なんか数字とかめんどい そんなの創作に関係ないって方へ

すべてのTRPGが体力:5とかそういうステータス管理をしていると思ったら大間違いです。
まぁ数字をまったく使わないTRPGはさすがにあまりないのですが、Aの魔法陣やルーンウォーズは非常におもしろいステータス管理をします。

まりおんさんへの義理からルーンウォーズで説明したいところだけども、詳しくないのでAマホでw。

灼眼のシャナ坂井悠二をAマホで遊ぶとしたらこんな感じかなぁ。

顔 外見 <童顔> <優しそう>
言葉遣い <理知的><優柔不断>
体格 <虚弱>
能力 技能 <人を信じることができる><にわか格闘術><人を安心させる>
持ち物 <制服><零時迷子>

こんな風にステータスを言葉で表現するTRPGもあるんです。

で例えばシャナを応援するって行動をするときには、
<人を信じることができる>ので、シャナを信じて危険なところに足を踏み入れます。
普段<優柔不断>で、体格も<虚弱>なので、行動とのギャップがシャナにより勇気を与えます。
<理知的>なので、真剣な顔で安心するよう合図を送ります。冷静な判断ができていることをシャナに伝えます。<人を安心させる>ことができます。

このように自分のステータスを使って行動を宣言するんです。

Aの魔法陣やルーンウォーズのルールはかなり抽象化されていますけど、その分応用範囲の広いものとなっています。現在最も新しい形のルールです。

TRPGまわりの情報

TRPGに近い遊びとしては、PBCなりきりチャット)、PBM,PBWなどがあります。
これらはそれぞれPlay By Chat, Play By Mail,Play By Webの略です。

これらの名称は単に手段を表していまして、内容には幅があるのですが、とりあえずTRPGとの差異に注目して説明しますと、HPやMPの管理をするゲームっぽい部分が省かれ、自分が演じる人物の行動や会話を操作し、他の人が演じる人物や行動のリアクションを楽しむような部分が強調されている感じです。

チャットはりアルタイムに行いますが、メールで遊ぶ場合はメールをもらってから数時間後に返したりと、ゆったりと遊びます。

PBWってなんじゃらほいって方もいるでしょうが、無限のファンタジアで検索すると詳細が分かるでしょう。PBMに近いですけど、自分の分身である人物に絵をつけてもらったりして楽しそうです。

まとめ

なんだかんだいってTRPGも発展しています。中世ヨーロッパを舞台にしたダンジョンハックとは違う種類の遊び方も既に一般化しています。

そのような意味で、ラノベ者にとっつきやすいようなものもたくさんあります。

機会があったらぜひ一緒に遊びましょう!