茶道 初釜2010 青竹

『青竹の茶筅』と『青竹の柄杓』

とっても、美しい。


これも、初体験の感動でした。
一年で最初の、茶道だから、新鮮な『青竹』の道具を使う。
いつもの、慣れ親しんだ、乾燥した竹の柄杓や茶筅とは
まったく感覚が異なりました。

数日すると、初々しい美しさが消えていく道具に
生命力と、果敢なげな自然美を感じる美学。

高価なお道具とは異なる
はかない美しさに、やられちゃいました。


『青竹の柄杓(ひしゃく)』は
ずっしっとしっかりした重さを感じ
体験しないとわからない感覚を別のもので表現するとすれば
まるで、シャネルのジャケットをはじめて羽織らせていただいた時のような感覚。
外面の美しいシルエットを表現するための内面のこだわり
のような品のある 重量感 です。

また、湯を汲むときに、ほんのりと
ピーチ(桃)のような淡いフレッシュな香りを感じました。


『青竹の茶筅(ちゃせん)』も
茶碗を暖めるために湯をそそぎ浸けたとき
あおいフレッシュな新春の香りが、ふわっと、たちあがりました。

まるで、ワイングラスにブルゴーニュの白ワインをそそぎ
グラスから、きれいな香りが立ち上る感覚と重なりました。

いいものは、体験してみないとわからない。
感覚として刻まれ『心の財産』となりました。


美術館クラスの名品茶碗で、
茶をたてさせていただく感覚とは違って
なんというのでしょう、、


一瞬で消えてなくなる美しさ、、
派手でないから、気づかれないかもしれないところに、、
お金をかける感覚に、品性を感じ
先生は美しいと思いました。

極寒の茶室は、嗅覚を敏感にします。

『初体験の上質感』は
そうそう味わえるものではありません。
高価なワインを飲んでも
感動は『予測の中』にあったりするものです。

このような体験を、未熟な私にさせていただいた
先生に、心より感謝して、
今年から、心新たに、
『習う茶道』から自分の『心と向き合う茶道』をしていきたいです。