ルール、モラル、性善説

8日間のアメリカ滞在で、アメリカとう国は、存外ルールやモラルが機能しているなぁ、と感じた。


アメリカって、アウトローな輩が幅を利かせていて、「take it easy!」とか言いながらやりたい放題してるイメージがあったのですが。(やや誇張)
ちゃんとルールを守ってるのにびっくりした。(失礼)



カリフォルニアでは道路の縁石が赤とか黄色とかに色分けされており、この色によって、「駐停車禁止」とか、「時間制限付きで駐車可能」とか細かく規定されているのですが、見事なまでに赤色の「駐停車禁止」地帯には車が止まってません。
日本では、片側2車線なのに路上駐車が多くて、事実上1車線になってしまってる道路とかザラだと思うのですが。



それと、車に乗ってて思ったのは、フリーウェイでもあんまり飛ばさない。
日本の高速乗ってると、制限速度の倍ほどのスピードで駆け抜けるスポーツカーや高級セダンを見かけることも多いのですが、そういうのは全く見なかった。



あと、皆きちんと切符を買う。
ベイエリアで列車や電車の駅には、基本改札もなく、駅員さんがいないので、各自目的地までの切符を買うことになっている。で、ランダムに検札にくる係の人にチケットを見せるという仕組み。


ライトレールという電車は「市民の善意によって運営されている路面電車」で、検札もほとんどないという噂。これに乗ることになったとき、「切符買わなくても乗れちゃうぜ。」という悪魔の声が私の背後から聞こえてきましたが、僅かに残っている自分の道徳心で何とか切符を買うことを得ました。


そして乗ってみると、路面電車なだけあってかなりゆっくり走る。しかもやたら駅が多い。
車窓にはのどかな風景が流れ、地元の人のおしゃべり聴きながら(注:会話が聞きとれないため、音楽のように聴こえた)だんだんウトウトしてきたところにそれは突然やってきた。


「ticket please!」


焦る私。
いや、焦ることないんだった。切符はちゃんと買ったんだった。
でも、周りの人たち、大丈夫!?
見ると、若気の至りでいかにも買ってなさそうなオニイチャンやオネエチャンの姿が。
固唾をのんで見守る私。


「thank you!」


あら。ちゃんと買ってたのね。
ホッと一息。
いやいや、人を見た目で判断してはいけませんなぁ。
むしろ、ちょっと「買わなくていいかも」と思った自分。恥ずべき。



概してアメリカではルールとかモラルが守られている印象。
様々な人種や民族で構成されてる複雑な社会ゆえ、フェアーなルールに従うのが無用な摩擦を避けるための、サバイブする術なのかも知れない。


またそれは、誰かが見てるとか見てないとか、バレるバレないとかじゃなく。
この辺には宗教的な物も関係してそうだけど。


それと、アメリカ人のマインドの根底に性善説があるっていうのも大きいかも。
そんなマインドが好きだなぁ〜、と思った。