デザイン住宅といえども・・

軒や庇のない家はダメです。(庇のない家を設計してきて身勝手であるが・・)やはり住まいは眺めるためのディスプレイ(芸術品)ではなく、過酷な自然環境に耐えるシェルターなので、雨や日射を遮る軒や庇は建物を守る役目と共に温熱環境の調節に不可欠なものです。(※窓のない建物を除く)
構造的にはデザインを多少いじめても耐力壁をバランスよく配置することを最優先します。また不必要な開口部は設けないことが省エネに貢献します。壁が多いことは必然的に断熱部分が増えるからです。また、美観を損ねる雨や埃による外壁の汚れは、開口部があることに起因します。しかし、開口部を設けない訳にはいかないので、壁は壁、開口部は開口部ではっきり分けることが無駄な端材を生まず、汚れ難い建物になります。
そんな訳でこれらを集約して設計したのが7角形の家というかモノコックなデザインの家です。まず耐震壁を十二分に配置し、外壁は屋根とのダブルチューブ構造で、通常の二倍の断熱材を確保します。これにより妻側(南北側)は壁が不要になり、開口部を集中配置することで、景勝地にも向く光と風の通り抜ける眺望型の住まいとなります。住宅の基本性能を備えつつ、「脱フツウノ家」宣言をしたデザイン住宅です。

(桜井のスタンダードモデルにします。