飯田線の旅なのだぁ
金曜日は夏休みを取って長女と1泊2日の冒険の旅。
8時前には自宅を出て新大阪へ。
そこで晩飯兼非常食用(飯田線は何があるかわからない!)の
駅弁を購入して8:30の新幹線に乗り込む。
名古屋でこだまにのりかえて豊橋に到着が9:57。
そしていよいよ飯田線の旅の始まりです!
単身なら、18きっぷで鈍行というのが
飯田線をフルに味わうにはもってこいですが、
今回は娘同伴の上、イベントが絡むので、
10:08発の伊那路1号に乗りこみ、出発進行♪
1日朝夕の2便しかないとても貴重な特急ですが、
この日は平日ということで人もまばら。
先頭車両のかぶりつき席で満喫しながら進みます。
順調に、牛歩の歩みで中部天竜駅までやってきました。
ここで上りの特急と行き違い。達者でのおお〜。
そして天竜川橋梁を渡ります。
かのOVAでは、前の駅でスタンプを取りに走った3人が
電車に間に合わず、仲間に追いつくために
線路を伝って次の駅へ向かう途中、
この橋の上で後続の列車に追いかけられていました。
(あーる君は足音の人に見放されてしまったと勘違い?します)
その橋梁からは、佐久間発電所をちらり。
この奥にある佐久間ダムは、
日本のドボクの歴史上極めて重要な施設です。
前回2014年の時には伊那からチャリンコで豊橋まで抜け、
その際に見学しました。
↓中部天竜で特急行き違い
↓天竜川橋梁
↓佐久間発電所
この先、ダムによって沈んだ元々の谷筋を離れて
隣の谷筋への長い長いトンネルを抜けて城西へ。
この先、飯田線ならではのスポットを通過します。
”渡らずの橋”と呼ばれる第6水窪川橋梁です。
いよいよ川を渡るぞーっと勢いよく橋梁に飛び出した列車は
いきなり踵を返して元の岸へと戻ってしまいました。
なぜこんな橋ができたかというと、自然の脅威に対抗するためでした。
元々飯田線は水窪川の東岸だけを通過するために、
トンネルが掘られていたのですが、相次ぐ台風により大崩落。
そしてこの一帯は中央構造体のど真ん中に位置しているということで、
東岸の山崩れはその後も起きる恐れが常にあったため、
その危険個所を回避するために、
わざわざ川の上を大きく迂回するように橋が設けられたのでした。
かぶりつき席から見ると、
もうほとんど西岸へ渡りきろうかというくらいまで
橋が迫り出して、そこから一転して東岸へ戻る具合がよく見えます。
なんだか古い遊園地のカックンカックンと揺れる
ジェットコースターのようで面白い。
↓渡らない橋、第6水窪川橋梁
水窪からは再びもとの天竜川沿いへ復帰するため、
長い長い長〜いトンネルをひた走ります。
そこから先は飯田線の真骨頂である、
”秘境駅”をいくつも通過していくことになります。
秘境駅とは人里離れた僻地に、
まるで忘れ去られたかのように存在し、
今ではもうほとんど人の乗り降りが発生しないような駅のことです。
飯田線はその宝庫で、
いくつもの秘境駅がこの天竜峡の区間に存在します。
今年飯田線全線開通80周年ということで、
この秘境駅に停車する秘境駅号が運行しているので
ご興味のある方はぜひ!
(http://shupo.jr-central.co.jp/tokusyu/17su/train.html)
ということで、まず一発目の秘境駅である
小和田駅の木造駅舎が見えました。
特急は通過なので一瞬。
平岡駅に入る前に、天竜川に架かる見覚えのある橋がちらり。
3年前の県道1号線走破は暑かったなあというのを思い出しました。
↓3年前あの天竜川橋をチャリで渡ったなあ
そこからも秘境駅ラッシュが続きます。
谷筋に沿って細かく蛇行し、
トンネル番号も100を超え、橋梁の数も同じくらいのナンバリング。
いかに飯田線が偉大かがわかります。
列車は無事に急峻な天竜峡を抜け、
広大な河岸段丘を形成する伊那谷へと入っていきます。
子の特急は途中の飯田駅が終点ですが、
その少し手前で下山村駅を通過。
そうです!下山ダッシュのスタート地点です。
今回は娘もいるのでやりませんよ〜。
12:24に飯田駅に到着。
さらに先へ進む列車が車でいったん改札を出て、
売店でアイス。
とにかくうだるような暑さです@@@
↓飯田駅とうちゃこ
↓飯田駅
12:33定刻通りに飯田駅を出発。
すぐに下山ダッシュのゴール地点である伊那上郷駅を過ぎます。
ゴトゴトと普通列車に揺られ、
雄大な南アルプスと中央アルプスの景色を眺めながらの旅。
途中、今回の目的地である田切も過ぎます。
そうして駒ヶ根駅に到着したのが14:25でした。
大阪から実に6時間!お疲れ様でした〜@@
↓田切駅
↓駒ケ根駅
社内ではお菓子をぼりぼり食べてたこともあり、
お腹が減らず、駅弁を食べることもなかったので
ここらで腹ごしらえと、駅前で開いているお店で
駒ケ根ソースかつ丼をいただきます。うまし。
↓駒ケ根ソースかつ丼
お腹を満たしたら、駅前から路線バスに乗り
駒ケ根高原へ。
この日の泊りはユースホステルでお安く。
晩御飯は駅弁。
↓駒ケ根ユースホステルでお泊り
個室が空いていたので2人でまったり消灯時間まで。
1日の大半を電車に乗っているだけでしたが、
どっぷりお疲れで、就寝。
千畳敷カール
翌朝は6時起床。
イベント自体は午後からなので
午前中はちょっと寄り道してハイキングへ。
お宿の方に見送られて最寄りのバス停まで。
そこからバスに乗ってしらび平まで険しい山岳道路を進みます。
しらび平から駒ケ根ロープウェイに乗り込み、
一気に標高2600mまでビュン!
ものの7分で、1000m以上の標高を稼いで
日本で一番標高の高い駅である千畳敷駅に到着!
到着してすぐは雲が晴れて、
壮大な千畳敷カールを眺めることができましたが、
ものの5分足らずで雲が上がってきて、
すぐに白の世界になってしまいました@@
ただ、駆け込みで娘に絶景を見せることができたのでぎりぎりセーフ(汗)
↓千畳敷カール
この後、イベント前にまずゴール地点である伊那市まで行って
レンタサイクルの手配もあり、時間的にゆとりがないのと、
それでも天気が良ければ、
小屋くらいまでは登ってみようと思っていましたが、
このガスガス具合では登っても眺望は期待できないので、
カール内の遊歩道をぐるっと回るだけにすることにして、
その分、後ろの行程にゆとりを持たせることにしました。
気軽に山上にアクセスできるとあって
たくさんの人がすでに登ったり下りたりしております。
一面は色とりどりのお花畑になっていましたが、
虫たちの朝ごはんの時間なのか、
花弁にびっしり虫が止まっていて娘はひいいいい〜となってました。
乗越浄土への登り口で遊歩道へ入ると雪渓があり、
少しだけ雪遊び。
今年はどこも残雪が多いと聞くけど、
千畳敷ではほとんど残っておりませんでした。
雪渓の脇にあるベンチで、朝ごはんを取ることにしました。
ザックを開けると、
お菓子用に持ってきたポテチの袋がパンッパン!
これ、娘と山に行くときのお約束ですが、
道行く人もこれを見て、
スゴイスゴイと言いながら通り過ぎていきます。
1時間ほどで遊歩道から千畳敷駅へ戻ってきました。
到着したての絶景はまるで神隠しに遭ったかのように
真っ白けっけ。
週末ということで下から上がってくる人が次から次から来るため、
早くも臨時便を連発するロープウェイに乗り込み下山。
子の早い時間では下りはガラガラで快適でした。
ふと、眼下を見ると、なんと、
幾重もの滝が連続する岩場に人影!
すごいツワモノがいるもんですな!
あの激しい断崖のような滝をどうやって巻いてきたのか、
そして千畳敷まであとどのくらいかかるのかわかりませんが
相当ハードなクライミングでしょうね。
しらび平に戻ると、バスの時間まで待機。
50周年記念で、ゴンドラを小さな記念館のようにしてあったので
そこへお邪魔しました。
あの千畳敷カールの絶景が気軽にみられるのも、
この険しい山の中に、ロープウェイが設置されているからこそです。
時刻通りの路線バスで駒ヶ根駅に戻り、
そこから伊那駅まで鈍行に揺られます。
さて、これからいよいよ
この旅のメーンイベントへなだれ込みます!