とらドラ!5

とらドラ! (5) (電撃文庫 た 20-8)

とらドラ! (5) (電撃文庫 た 20-8)

読了。

これが風だ。
ここから送る、おまえへの風だ。

ついに文化祭の期間となった。高須たちのクラスの男子は、コスプレ喫茶という頂上に向けて磐石の姿勢を固めていたが……? 一方、一人暮らしの大河に不仲の父親が「一緒に住もう」 と言い出してきて……?


おおう、油断してた。
コメディだと思ってたのに! ラブコメだけど比率は20:80くらいだと思ってたのに! ここに来て*1心震える展開だとは!  油断した! コメディが印象大だった既刊に油断した!
というわけで印象としては、スピード感溢れるボケ倒しの展開はそのままに、中盤で暗澹とした気持ちにさせられつつも、終盤では文化祭ならではのハイテンションという、そんな感じの話でしたが、途中から微妙にノリきれなくなっていったのが残念。中盤のダウナー文章が、コメディ分を減衰させてしまった感じです。
もっとも、コメディがハイレベルなのは変わりませんし、ダウナーな箇所でも盛大に刺さったりして*2、コメディ方向へ尖ってた(こんな感じの)グラフが、少し緩やかになった、という感じ。*3
45頁「らん……らんらららんらんらん」 こういう、唐突にナウシカ出してきたりするのがこの作者の持ち味だと思ってます。ギニュー特戦隊とか。93頁「鳥だから日本語はワカラナイ……!」 腹抱えて笑ったw 186頁「秘密の宝――その名も『担任の赤い糸』 だ!」 やめてやれw


少し期待値高すぎたかも、と反省しつつ、次も楽しみ。




余談。
実乃梨が”男同士の友達” になろうとしてるっぽいのは、なんでだろ? ”高須に対して女性として接すると大河を横恋慕することになるから” ……みたいなのはベタすぎますかね。4巻の夏休み編をちょっと読み直そうかな。


追記。
他の人の感想を見て回ると、コンテスト〜福男のくだりが最高! というのが多かったんですが、丁度ここら辺りで本を読む手を止める必要に駆られて、残りページも少ないからと無意識に斜め読み態勢に入ってたみたいです。……ぐうっ……これは悔しい……っ! しかも結局読みきれずに、キャンプファイヤーあたりで本を置いたし! ムキーッ!

*1:既刊はあらすじくらいしか覚えてないけど。

*2:具体的には131ページあたり。

*3:他のパラメータが何なのかは知りません。あくまでも印象、ということで。