"葵" ヒカルが地球にいたころ…… 1
- 作者: 野村美月,竹岡美穂
- 出版社/メーカー: エンターブレイン
- 発売日: 2011/05/30
- メディア: 文庫
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「やっぱり可愛いなぁ、式部さん。強気プラス純情って最強だよね。すっごく萌える。ここは追いかけて手をつかんで、ぼくはきみと登校したい、って言うとこだよ、是光。きっともっと真っ赤になっちゃうよ、式部さん。あぁっ、見たいっ」
面白いなあ。
文学少女コンビでそのまま間を空けずに新シリーズ。文学少女はちょっと硬いというか、全編シリアスな雰囲気が多いので、こういう軽めなのも良いんじゃないですか。割とテンプレで地味な話なので、文学少女シリーズがなければ注目されなさそうなものですが……ま、そういうものですよね、きっと。
イケメン女たらし幽霊に取り憑かれて云々とか、133頁「心臓がドキ――――ン! と音を立て」 とか、もう本当テンプレ少女漫画。後者はテンプレすぎて大笑いしてしまいました。コイツはななせの香りがするぜ……! しかしそれだけではなくて、250頁「言ってくれ。頼むって、言ってくれ」 とか、男の友情モノにもなっていて、この辺りやエピローグ、幼年期の話など、切なさ全開で非常に楽しめました。
あとがきで、オタクの敵第二位、第一位を避けてキャラ造形がなされたことに敗北感を覚えずにいられない。完全に見切られている……!