藤本大学~徒然なるままに(弁護士ぎーちのブログ)

ぎーち(弁護士藤本一郎:個人としては大阪弁護士会所属)のブログです。弁護士法人創知法律事務所(法人は、第二東京弁護士会所属)の代表社員です。東京・大阪・札幌にオフィスを持っています。また教育にも力を入れています。京都大学客員教授・同志社大学客員教授・神戸大学嘱託講師をやっています。英語・中国語・日本語が使えます。実は上場会社の役員とかもやっていますし、ビジネスロイヤーだと認識していますが、同時に、人権派でもあると思っています。要するに、熱い男のつもりです。

司法試験短答式合格発表に思う。


 職業(弁護士)柄、また、自分の出身学部(法学部)の関係もあって、いつまでたっても、日本の司法試験から無縁ではいられません。

 今日は、旧司法試験短答式の合格発表でした。また、新司法試験の短答式足きりの結果発表もあると聞いています。私の友人・知人の中で、合否の結果をメールしてくれた人がいます。いい結果の人は本当に良かったですね。よくない結果だった人、特に旧試験の結果が良くなかった人については、本当にこっちも正直辛くなります。でも、司法が全てではないので、新しい道を模索してもらいたいです。実際、私も、こうして語学学校に入り直して中国語をやり直している訳ですから。


 司法試験に戻りますが、この世界にいると、正直、「この人なら受かるだろう」という人と、「この人は何年やってもうからないだろう、この世界をやめた方が良い」という人に分類できるようになります。だいたいこのカンのようなものは当たるのですが、旧試験では、「受かるだろう」という人もなかなか受からないことがありました。他方、新試験では、逆に「受からないだろう」という人が受かってしまっていることがあります。単純に誰でも受けられる試験の合格率2〜3%と、法科大学院卒だけしか受けられない48%を比較することはできないのですが、新旧両制度とも、問題を抱えていることだけは間違いなく、軌道修正が必要な時期に来ているのだと思います。


 色々アイデアはあるのですが、1つ是非とも真剣に検討頂きたいのが、年複数回司法試験を実施することです。アメリカの全州でできていることですから、日本で不可能な筈はありません。この試験のために長い時間をかけている人が沢山いることを考えれば、それ位、国がやっても良いと思いませんか。合格率を高くするよりも、「実力ある人」を救うことができるだけではなく、ある程度「優秀な人」だけを法曹にする近道だと思うのですが。