箱根駅伝ビギナーズのための本とは?これですか

ぺんぎん堂の飯島です。意見は、私個人のものです。

霜降 第五十四候『楓(もみじ) 蔦(つた) 黄ばむ』

 旬のやさいは人参だそうですが、我が家では毎日、年寄りの好みもあって、ニンジンを電子レンジで調理(?)して、食卓に供しています。
 今日の珈琲は、過ぎてしまった「ハロウィン・ブレンド」です。コーヒー豆の値上がり、カカオ豆の値上がりのニュースが気になります。政情不安もあるのでしょうが、地球規模の気候変動という、大きな流れの影響が出はじめているようにも感じられます。


池も組織も、「かいぼり」が必要

 もういい加減にしてほしいというのが率直な気持ちではないでしょうか。「政治とカネ」をめぐる不祥事の連続に、植村修一著『不祥事は、誰が起こすのか (日経プレミアシリーズ)』を手にとりました。



 流れない水は腐る、ということは、組織にも通じることで、池も組織も「かいぼり」が必要で、身内の論理、倫理、つまりは世間にはどう考えても通じない理屈で、ふるまってしまう、それを誰もおかしいと思わないというところに、不祥事発生の温床があるということなんでしょうが、「不祥事は起きる」と考えて、その対策を講じておくことが危機管理だということでしょう。
 本書の中に、その「かいぼり」の最近の例として、井の頭公園の池のかいぼりが取り上げられていましたので、本筋とは離れるものの、季節も良いので、昨日出かけてきました。それが冒頭の写真です。本当に水はきれいになっていて、鴨が水中にもぐって餌を探す姿もはっきりと見えるほどです。組織もこんな風に透明性と常識を持てば、不祥事も減るのでしょうが、と、改めて納得でした。


箱根駅伝が来年はブレーク!

 箱根駅伝は、来年にブレークするというと、とっくに認知されているという声もあると思います。私自身も、ゆっくりテレビの前に腰を落ち着けてみることができない生活を余儀なくされていたときから、箱根駅伝は注目していましたし、我が「中央」の成績に一喜一憂して、飲みすぎることも。
 まあ、母校に関して言えば、2年連続の予選会からの出場になり、安定してシード入り、優勝争いに絡むレース展開を期待しているのですが、それ以上に、初出場校があると、当然、関心が高まるのは必然でしょう。
 来年は、箱根駅伝ビギナーズが、どっと増える、と、見立てるのですが、どうでしょう。ということで、泉麻人著『箱根駅伝を歩く』が今回ご紹介の本筋の書籍です。



 何といっても本書のうりは、この手の書物、つまり、箱根駅伝だけでなく、著者自らが言うように、「箱根駅伝地理派」として、「選手とともに景色を眺めながら、正月の箱根へと旅をする。」、「ローカル鉄道の旅番組を眺めているときに近い。」感覚で書かれた、箱根駅伝を軸に、寄り道たっぷりの本、を書かせたら、まずまずの「上手」ということでしょう。
 そもそも、箱根駅伝の始まりについて、「グリコおじさん」とオリンピックのつながりや(ちなみに、日本人が初参加のオリンピックは、1912年のストックホルム大会だが、このとき、くだんのグリコおじさんのモデルといわれる金栗四三(しそう、と読む)もマラソンに出場、世界の壁を感じて、選手育成の手段として、駅伝の促進を思いついたと、本書に語られています)、コースでお目にかかる、「留園ビル」(庭園の「留園」は上海で行ったかも?)や、「イエスランプ」、「宝ビスケット」などの寄り道が楽しい。読めば、箱根駅伝が三倍楽しめる雑学的知識も得られて、たとえば、「権太坂」では、何に注目すべきかなど、「函嶺洞門」は「かんれいどうもん」と読むとか。
 私的なことで恐縮ですが、本書を読んで、俄かに気になったのが、日大の「前田喜太平」という選手のことで、子どもの頃通っていた学習塾の大先生がそんな名前だったように思い、区議会議員もやっていたので、機会があったら調べてみようと思いました。
 箱根駅伝ビギナーズの方、本書の関連書としてAmazonではいろいろな書籍が紹介されていることも付け加えておきます。さあ、来年の正月は箱根駅伝が熱いです。


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