摩耶山の麓から

Mt.Maya Without a Map

芦有ゲートから荒地山・横池を経由して尾根道を下る

12月28日は、ガベノ城からゴロゴロ岳を経由して、芦有道路

芦屋ゲートに下ってきた。此処からは阪急バスでJR芦屋駅まで

270円で行くことができるが、我が家の経済状態では許されない。

料金所前に駐車スペースがあり、キャンピングカーが3台停まって

いる。どうも長期間停められている様子。駐車料金は一日520円で

トイレが利用できるらしい。どんな方が利用されているのだろうか?。

芦有道路を南に下り、スイッチバックして芦屋カンツリークラブ

向かう県道344号奥山精道線に入る。山中でも車道は緊張する。

歩いて行くと芦屋川沿いに、高級蕎麦屋さんがある。駐車場には

高級外車ばかり。家族が「蕎麦なら私達でも食べれるんじゃない。」

と言うが、まず気後れして入るのも無理。ドレスコードで駄目だろう。

県道はゴルフ橋のたもとで終わる。看板を見るとゴルフ場利用者

以外は遠慮しなければならないが、芦屋市の設置した公設道標は

荒地山へはあっちへ行けと指示している。思いきって行ってみよう。

ゴルフ橋を渡るとすぐに荒地山を指す道標があった。一旦川に下り

渡渉して登り返すようだ。本当ならもう少し車道を歩いて、大谷道に

入りたかったが止めておく。ゴルフ場の車道の通行には疑問が残る。

この取りつきから稜線にでるまでの短い区間は、思いのほか植生が

豊かで雰囲気が良い。文章にするには難しいが、歩いて気持ち良い。

かつては荒地山ボルダー群への最短コースとして利用されたらしい。

ウラジロの群落があった。最近刈られた葉が沢山落ちているのは、

正月飾りに使う為に採取されたものか。それにしても大きなシダだ。

尾根に出てしまうと荒地山らしい森。展望も無く淡々と登って行く。

初めて歩くけど六甲山系ではありがちな道で、新鮮味は感じない。

荒地山頂上15時10分通過。芦屋ゲートから1時間掛っている。

ガイド本には30分と書かれているので、2倍も掛っているのだ。

もとより足は速くないが、これは老化以外の何物でもないだろう。

なかみ山展望岩には寄らず一般道を直進。荒地山から風吹岩へ

行くには、この路程が一番楽かもしれない。緩やかに西側へ回る。

高座谷源頭に下ると、ややパラダイス化した所もあったりするが、

今日は誰にも出合わない。魚屋道と合流するとその幅広さに驚く。

少しでも違った所を歩きたいので、横池に寄って行こう。打越峠

へ向かう道に入る。過去少なくとも一度は立ち寄ったことがあると

思うのだが記憶は定かでない。なんだか平たい所にあったような。

ところが魚屋道からは、どんどん下って行く。これでは風吹岩まで

相当登り返さなくてはと思った頃、左の樹幹越しに水面が見えた。

水没し立ち枯れた木々が印象的だが、水は何処から流れ込んで

いるのかな。元々樹林があった所が、池になるというのはどんな

原因か。とか色々不思議に思える。この時は雄池だと思っていた。

池から一旦尾根に上がる。意外に複雑に入り組んでいる。随所に

休憩出来そうな展望岩がある。風吹岩で休むより格段に快適だろう。

このまま尾根沿いに風吹岩に向かうのかと思いきや、また水面が

見えてきた。一瞬、さっきと同じ池ではと思ったが、近づいてみると

蓮の葉が浮いている別の池だった。これが雄池でさっきのは雌池。

今日も風吹岩に寄らず、素通りして魚屋道を下って行く。此処も

人影がない。皆さん年末は忙しいか、或いは遠くに行かれてるか。

今日は蛙岩まで行かず、尾根道と書かれた方に下ろう。この先の

公設道標には全て「尾根道」と標記されているので、尾根道という

名前の道なんだろう。JR芦屋駅には、少し遠くなるかもしれない。

落葉樹林を残して、伐採された明るい尾根が続く。自然さはない

が、歩いていて気持ちは良い。都市公園の中を歩いているようだ。

西の空が夕日に染まり、三宮のビル群が輝いている。もう4時半。

薄暗くなったが、湾岸から阿倍野辺りまで見える。展望の良い道。

甲南山手には向かわず、甲南女子高の北を回り込んで三条町

出る。割と早く斜行エレベーターのある芦屋川隧道に到着できた。



今日のBGM