Mac OS X 10.4, 10.5: インストールのオプションについて@MacBook黒

Mac OS X 10.4, 10.5: インストールのオプションについて

Mac OS X 10.4、10.5、またはそれ以降をインストールする際、インストールディスクから起動するとインストールオプションが複数用意されています。カスタムインストールをしない場合は、単にデフォルトのインストールを選択してソフトウェアをインストールします。

選択可能なオプションをご覧になりたい場合は、インストール先を選択する際に表示される「オプション」ボタンをクリックします。ダイアログシートが表示され、以下のインストールオプションが提示されます。それぞれのインストールについて以下に説明します。
Mac OS X をアップグレード」「Mac OS X をインストール」

インストール先として選択したボリュームに基づいて、上記のオプションのどちらかが提示されます。選択したボリュームに旧バージョンの Mac OS X がある場合、「Mac OS X をアップグレード」というオプションが表示されます(ただし、アップグレード可能なバージョンがインストールされていない場合は、このオプションは表示されません。詳しくは、こちらの記事をご覧ください)。Mac OS X がそのボリュームにインストールされていない場合は、「Mac OS X をインストール」が表示されます。

* 「Mac OS X をアップグレード」について
Mac OS X をアップグレード」は、Mac OS X がないボリュームに新規でインストールする場合に比べて時間が多少長くかかります。しかし、このオプションは最も煩雑さが少ないインストール方法であり、アップグレードの際、既存のシステム環境設定やアプリケーションは変更されません。つまり、インストール後の環境設定に手間がかかりません。

現在インストールされているバージョンの Mac OS X に問題があると、アップグレードしても問題が解決されない場合があります。この場合、「アーカイブしてからインストール」を行った方が問題解決に役立つ場合があります(以下の「アーカイブしてからインストール」を参照)。

Mac OS X 10.4、または 10.5 がインストールされているボリュームに同バージョンを再インストールする場合、「Mac OS X をアップグレード」が 1 番目のオプションになります。

* 「Mac OS X をインストール」について
Mac OS X をインストール」オプションは、インストール先に Mac OS X がインストールされていない(またはインストールされていないようにみえる)場合に表示されます。Mac OS X に欠落しているモジュールがあると、「Mac OS X をアップグレード」ではなく、このオプションが表示される場合があります。

インストール先ボリュームがアップグレードできなかったり、そのままの状態ではソフトウェアをインストールすることができない場合、このオプションはグレイ表示(選択不可)になります。たとえば、Mac OS X Server 10.3 のボリュームでは Mac OS X 10.4 クライアントをアップグレードしたりインストールしたりするオプションは選択できません。

注記:Mac OS X 10.4 または 10.5 を、インストールディスクに含まれるバージョンより新しいバージョンにすでにアップデートしてある場合、このオプションを使うことはできませんが以下に説明するオプションは使えます。
「アーカーイブしてからインストール」

このタイプのインストールでは、既存のシステムファイルが“Previous System”をいう名称のフォルダに移動され、その後 Mac OS X が新しくインストールされます。“Previous System”フォルダからシステムを起動することはできません。

アーカイブしてからインストール」は、ディスク容量が最も多く必要ですが、これは、既存のシステムとこれからインストールする新規システムに領域が必要になるためです。重要なファイルをすでにバックアップしてあり、既存の問題を解決したい場合は、このオプションが便利です。

重要:このオプションでは、Apple のインストールによるものでない(他社製の)項目は変更されません。項目が格納されている場所によっては、移動されることもあります。通常、「アーカイブしてからインストール」を行った後は、他社製ソフトが正しく動作するように再インストールすることをお勧めします。

「ユーザとネットワークの設定をそのまま残す」オプション(デフォルトで選択される)を選択すると、既存のユーザアカウント、各自の「ホーム」フォルダ、およびネットワークの設定が、インストール後に新しいシステムにインポートされます。このオプションの選択を解除する場合は、重要なデータ、ネットワークの設定、ユーザの「ホーム」フォルダを現在の状態でバックアップしてください。このタイプのインストールを行った場合、Mac OS X 設定アシスタントは表示されません。

“Previous System”フォルダには、必要な項目が格納されている場合があります。これを調べるには、アプリケーションの設定、インストール、およびアップデートを終了した後、“Previous System”と新しいシステムとを比較します。新しい「システム」フォルダにない項目が“Previous System”フォルダにある場合は、コピーします。内容が不明な (かつ必要でないと思われる) 項目は“Previous System”フォルダに残しておきます。必要な項目をすべて移行し、問題無く使用できるようになったら、“Previous System”フォルダを削除できます (ディスク容量に余裕があれば、残しておきます)。
「消去してインストール」

このオプションを使うと、インストール先のボリュームが完全に消去され、Mac OS X が新しくインストールされます。このタイプのインストールを実行する前に、必ずインストール先のボリュームに含まれる重要なファイルをバックアップしてください。

このオプションは、最も短時間で Mac OS X をインストールできる方法ですが、インストール後のコンピュータ設定に時間がかかる可能性があります。コンピュータのすべての環境設定を行い、他社製のアプリケーションや iLife アプリケーションをインストールし、作成したバックアップからユーザファイルをリストアすることが必要です。

このオプションを使用する理由

* コンピュータをすでにバックアップしてある場合、既存の問題が「アーカイブしてからインストール」で解決できないときはこのオプションをお勧めします。
* このオプションでは、インストールが完了したときのディスク使用量が最も少なくなります。
* インストール先のコンピュータの情報が不要で、かつ、お手持ちのもう 1 台のコンピュータから簡単にデータを移動(「移行」)できる場合、このオプションをお勧めします。

ボリュームフォーマットの選択
このオプションを選択すると、以下の 2 種類のボリュームフォーマットを選択できます。

* 「Mac OS 拡張(ジャーナリング)」:デフォルトのオプションです。特別な理由がない限り、このオプションを使用します。
* 「UNIX ファイルシステム」:特に必要な場合にのみ、このオプションを選択します。

「消去してインストール」オプションでは、パーティションの構成が変わりますか?
いいえ、現在の設定がそのまま使われます。高度な RAID の設定や、よりセキュリティの高い消去も行われません。設定を行うには、インストールを行う前にディスクユーティリティを使います。「ディスクユーティリティ」には、インストールディスクからの起動中にアクセスできます。