引越しにて統合

本家http://d.hatena.ne.jp/masuo45/
連動して続けてきましたが、
このたびブログの引越しに伴い
ここはほぼ更新しないことにしました。
引越し先は
http://smallmagic.exblog.jp/
ここで書いてきたような
音楽ネタも満載にしていくつもりです。


本家ともども
お気に入り登録されている皆様には
ご迷惑をおかけしますが、
何卒よろしくお願いします。

bannai452010-03-14


■The Heart Of Saturday Night / Tom Waits (1974)■


ある土曜日の夜
いつものように暇を持て余しているバー
僕はカウンターのいつもの席に座っていた
開けたばかりの赤ワインのボトルを
僕とマスターのグラスに注ぐ
そのとき、トム・ウェイツの「土曜日の夜」が
店内を優しく包み込むように鳴り始めた


「せっかくだから乾杯しよう」
「乾杯って何に?」
「今日は土曜日の夜だよ、それにほら」


僕は天井を指差した


「ほんとだな、よし」
「乾杯、ハート・オブ・サタデー・ナイト」
「乾杯」


外はそぼ降る雨だった
どうしてだろう
土曜日の夜は雨が似合う

bannai452010-03-08


■Bearsville Box Set / V.A. (2009)■


96年に発売された初版のボックス・セットは、長門芳郎氏のライナーにあるように、瞬く間に市場から消え去ってしまった。あえなく僕は買いそびれてしまい、中古屋に行くたびに血眼になって探し回っていた。


ただ、当時働いていた職場には奇跡的にもこの初版ボックスがあり、音源は常に聴ける環境だった。休み時間のたびに聴いていた僕に、上司は「またそれか、オマエはー!」と言われ、喜んでいたことを覚えている。


あれから13年かと思うと、月日が流れるのは本当に早い。たかだか13年だが、今もあの頃と同じように良い音楽を聴いては、ニヤニヤしながらときめいている自分がいる。とても良いことだ。


僕の大好きなボビー・チャールズがこの世を去った。
あちらでポール・バタフィールドやロニー・バロンなどと
酒でも飲みながら楽しくやっているだろうな。
きっとリック・ダンコが調子よく茶化しにも来るはずだ。

bannai452010-01-21



■Tokyo Sessions 1989 / Peter Gallway (2010)■


21年前の東京の記録は
色褪せることなくどこまでも瑞々しい
リズムは洒脱に跳ねる
そして、ことばが紡がれていく



東京FMのスタジオで放送用に行われた、ピーター・ゴールウェイと佐橋佳幸をはじめとする日本人ミュージシャンによる伝説のセッション。その高い演奏力と歌がブレンドされていくさまは、ここでつらつらと書くことよりも、ぜひ体感してほしい。


音質の良さにも驚いた。リマスタリング作業もさることながら、21年前から保存状態がよかったのだろうと思う。リリースを前提としない音源であるから、こういう類いのものは多少なりとも劣化していたり、そもそも音源が残されていないこともあるだろう。まさにこれは快挙だ。ここに刻まれた素晴らしい音楽に、僕はおもちゃ箱を開けた子供のようにはしゃいでいる。


DVDは89年の東京公演が映し出される。これも当時、記録として残しておいたものだというから、凝ったカメラワークなどなく、ほぼ固定の映像だ。画質も決して良好というわけではない。しかし、むしろこのシンプルさが臨場感を煽るのだ。


そう、ピーター・ゴールウェイにはシンプルということばがよく似合う。
シンプルにして真実、あるいは誠実。

bannai452010-01-16



■Bobby Charles / Bobby Charles (1972)■

20歳の頃、このLPを手に入れた。
その後、CDは88年盤をはじめ、
2曲のボーナス・トラックが収録された98年盤
4曲のボーナスの2007年の紙ジャケ盤
そしてジャケット、タイトルが異なるフランス盤
トータルで5枚所有していることになる。


同じアルバムを複数枚所有しているのは
大抵がナイアガラ関連であるが、
ボビー・チャールズのベアズヴィル盤と
『ナイアガラ・ムーン』の所有数が同じだった。


本家(http://d.hatena.ne.jp/masuo45/)でも書いたが
今宵はLPで聴いている。
芳醇な「I Must Be In A Good Place Now」が
心の底まで染み込んでいく。





I Saw a butterfly.
And I named it after you.
Your name has such a pleasant sound.
Love is all around and all I see is you.
I must be in a good place now.

■ここで逢いましょう at ムジカジャポニカ 2009.11.27.■


僕たちが思うほど
そんなに月日は流れていない
とはいえあの頃20代だった僕たちは
30代に入り 住む場所を変えたり
あるいは家族を持つことになった


チョウ・ヒョンレが歌い
キム・スチョリも歌う
そして辻凡人がリズムを刻む


懐かしいあの一挙手一投足


あまりにも恥ずかしい言葉だが
ラリーパパ&カーネギーママは
僕たちにとって
青春の1ページなのだ


good times are comin'...
遠くのほうで誰かがそうささやいている

bannai452009-10-21

■ろっかばいまいべいびい / 西岡恭蔵 (1975)■


「まぁみなさん、元気に生きていきましょう」


1999年、初春。
あるラジオ番組にゲストとして西岡恭蔵が出演していた。
彼が自らの生に終止符を打とうとする少し前のことだ。
その一言は番組の終盤、リスナーに向けたメッセージだった。


僕はこの番組の録音テープを
彼がこの世を去ったあとに聴いてしまい、
当然のごとく、涙が止まらなかった。


今夜は「ピエロと少年」を聴こう。


おじいちゃんは悲しさ与える 生まれついてのピエロだから


そんな一節がある歌だ。