祖国の空をあなたに守ってもらうために私ができることⅡ

 夏である。夏と言えば、花火?水着?ペヤング?そう、リアルアーケードプロ(RAP)改造の季節だ。実際に交換したのはもう1ヶ月くらい前だけど気にしてはいけない。今回の記事も写真たっぷりでたいへんBUROGUらしい。

今回はボタンではなくレバーの交換が主なテーマである。広大なネットを駆使してセイミツ工業さんからレバーとグリスを取り寄せた。レバーは1300円、グリスは2000円くらいだったはず。ちなみに三和レバーは何故か2000円以上する。


レバーはセイミツのLS-56-1を選択。RAP自体がPS1用の後期タイプなのでLS−32系の取り付けが困難だという噂を真に受けた結果である。更にLS-56でも軸受のある方にしてみた。今までの三和レバーには無い(であろう)ものなので、物は試しというやつだ。その軸受に塗るグリスも信越の純正もの。色々と知らない初心者はこうした道具をケチってはいけない。

という訳で、裏蓋を開けてレバーを取り外してみよう。詳しくは割愛または前回の記事を参照。ここまでは目についたネジをガンガン取っていくことでなんとかなる。肝心のレバーは頭(オレンジ部分)をはずさないと本体を抜くことができない。レバー裏面を見ると軸にマイナスのスジが入っているので、そこをマイナスドライバーで固定しながら頭を回そう。スムーズに頭がとれるはずだ。


ここからはレバー交換を目的としていないとなんのこっちゃな領域に入っていく。

型番によって色々あるようだが自分のRAPの三和レバーはいわゆるハーネス接続タイプであった。
そのハーネス接続部分は、ご覧のとおり謎の硬化剤によって固められている。
ハサミで切込みを入れたりしつつ、ペンチでひっぱったら硬化剤は綺麗にとれた。再使用は出来ない。

その後ハーネスをひっこぬくことでめでたく三和レバーは自由の身となる。

左のオレンジが三和、右のピンクが新しいセイミツである。
写真ではわかりにくいが、レバー自体はほんの少し三和が長い。
また裏のスイッチ部分(写真忘れた)がぜんぜん違う。

ではセイミツレバーを接続しよう。

といっても指すだけなので特に難しいことはない。
ただし、ハーネスの裏表が少々判別しにくい。
謎の硬化剤の跡とか僅かな裏表の違いを見切って今回は何とかなった。印をつけておいてもいいかもしれない。

と、あとはネジを閉めるだけというところで一つ問題が起きた。
元々三和を天板に固定していたネジが長すぎるのだ。

この問題はセイミツの<台座⇔天板>間の距離が、三和に比べて短いために発生した。
ご覧のとおり、ネジが天板裏に達してしまい、これ以上ネジを進めることが出来ない。困った。


日曜大工のド素人なりに頭をうんうん唸らせて解決法を探る。次のようなものを思いついた。

1. ネジを切って短くする
2. 天板に穴を開ける
3. このネジに合うナットを探す
4. 同じ経でより短いネジを探す
5. セイミツの台座部分を厚くする

これらは一応ひと通り試した。挫折の順番として、ニッパーではネジが切れないので諦め、金属に穴を開ける道具がないので諦め、ナットが全然ないので諦め、ネジなんか無いので諦める流れ。結果、5番の案を実行に移し、なんとこれが割と成功した。


加工しやすく厚みがあるものとしていらないハガキを選択。これに穴を開けた上で重ねあわせて厚さを調整。8枚分の厚さがこの場合調度良かった。これをテープでまとめたものを2つ作り、ネジを通すのである。要するに、足りなかった厚みを紙で稼いだわけだ。これが思ったより具合がよく、1ヶ月RAPを酷使しても未だレバーのズレ等は起きていない。素人でもやればできるもんだ。

レバー交換は修了。ついでに三和ボタンも新しいのに交換しておく。購入先は忘れたが、1つあたり150円くらいだったはず。交換の内容は同じなので前回の記事を参照。

余談だが、RAPの改造を行う時は、電線が短かったりして天板をどこかに置いておくのが難しい。そこで本体の空洞に、天板をまるごと斜めに差すととてもいい感じになると分かった。真似しても良いぞ。

レバーとボタン交換完了。色分けはスパ4のトレーニングモード時の弱中強配色に合わせてみた。


八角ガイドをつけてみよう>
ここからは日を改めているが、レバーの動きの制約をより円運動に近づけるために八角ガイドを買うてみた。注文がこれだけだったのでセイミツ工業から普通郵便で届いた。

普通レバーには既に4角のガイドがついている。これを正方形として使うか、45度回転させて菱形状(上下左右を優先させる)形で使うかは、ゲームによって異なる。このガイドを45度刻みで正8角形にしたものが8角ガイドだ。

特に難しいことはなく、レバー裏に刺さっている長いネジ4本を外してガイドを換装するだけである。

と、ここで八角ガイドを更に22.5度回転させて置いてみたらすっぽりはまった。

これは使い道分からないけどすげえ!と感動に打ち震えたわけだが、よく見るどネジ穴が無い。これは完全な罠だった。読者諸兄も気をつけて欲しい。

という訳で、ド素人によるレバーボタン交換は(ほぼ)無事に完了した。使用者からも、
・セイミツのカチカチ操作感が素晴らしく、ザンギのショートジャンプ(真上入力から5フレーム以内に斜めに入れることでジャンプ距離が短くなる技術)がたいへんやりやすい
八角ガイドはとても回しやすい。座りからのスクリューのミスが減った
などなど喜びの声が溢れている。大成功だ。

これでしばらくはこのRAPも現役続行である。めでたし。
それでは、次はセイミツレバーのグリス塗りでお会いしよう。