かぶとむし日記

映画、音楽、本の感想を中心に日記を更新しています。

敬愛なるベートーベン(2006年)


3月末、池袋の新文芸座でみる。

ベートーベン(エド・ハリス)の「第九」が誕生する数日前を描いている。ベートーベンと美しい写譜師(ダイアン・クルーガー)との、複雑なこころの交流がテーマ。

クライマックスは「第九」の初演シーンだ。難聴のベートーベンを、写譜師のダイアン・クルーガーが舞台下からサポートする。

次第に、美しい音楽にダイアン・クルーガーが陶酔していく。目をつむり恍惚としたダイアン・クルーガーの表情は官能的だ。


【写真】:ダイアン・クルーガー


エド・ハリス演じるベートーベンは、「天才は気難しいが心は優しい」という類型をでない。天才を描くとき、もう一歩深くはいれないか。

映画というのはふしぎ。クラシックのわからないぼくまで、ベートーベンの音楽に惹きこまれた。

あるいは裏切りという名の犬(2004年)

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かつて親友だった二人の警視が辿る激しくも切ない運命……。渋い実力派俳優二人が魅せる、ノワールミステリーの傑作!

(「新文芸座」友の会会報2007年4月)

3月末日、同じく新文芸座で見る。

フランス映画の暗黒ものや刑事ものというと、むかしはジャン・ギャパンやアロン・ドロンでよく見たような気がする。あるいは、この映画もその伝統を継承しているのか。

アクションやストーリー展開以上に、ダニエル・オートゥイユとジェラール・ドバルデューの渋い渋い演技がみどころ。ジェラール・ドパルデューのゴツゴツした顔は、年齢とともにますます迫力を増してきた(笑)。

アメリカのアクション映画とは、一線を画している。