160「ナポレオン皇帝」

 「彼はこれらの者の代りに、要害の神をあがめ、金、銀、宝石、および宝物をもって、その先祖たちの知らなかった神をあがめ、異邦の神の助けによって、最も強固な城にむかって、事をなすでしょう。そして彼を認める者には、栄誉を増し与え、これに多くの人を治めさせ、賞与として土地を分け与えるでしょう。」ダニエル11:38,39

 前節において我等はフランス全土にわたって、著しい改革の行われたことを学んだ。すなわち同国は今まで法王権を助け迫害の急先鋒を勤めていたが、いまや先祖の神を捨て、一週を十日間に変更し、各寺院をいわゆる「自由」の殿堂となした。また神々の神に対して不敬な言葉を出し、またいかなる神をも全く顧みない国が、ここに先祖の知らない不思議な神を拝むにいたることが示されている。すなわちこの国は「軍神[軍神の化神]を崇み」戦争のために金銀珠玉を費やした。このように唯一の神に捧ぐべき真の礼拝を、あえて彼らの崇拝する異端的邪神に捧げるに到ったことについて、ある聖書学者はつぎのように言っている。
 「要塞の神は軍神の化神である。その意味は彼は戦争以外に何ものをも神としないという事である。すなわち彼は要塞を陥れる事をもっと己が神となし、世界的権力を得るいかなる手段よりもこの神を崇めるというのである。そしてこの神は戦争を神として祀るのであるから、彼らの先祖はこの神を知らなかったということができる。なぜならばいかなる君主もいまだかつて戦争を己が宗教となし、これに全ての金銀珠玉の犠牲を捧げた者はないからである。」(Commentary on the Book of Daniel, Johann F.K, Keil, P. 466.Clarke’s “Foreign Thological Library” Vol.34. Edinburgh:T&T.clark.)
 その当時名将軍ナポレオンは砲工兵としての教育を受け、要塞を陥落することに妙を得ていた。そして彼は1799年11月10日パリの公会堂において公然と次のような宣言をした。「軍神が常に余と共にある事を憶へ」(Thiers. French Revolution, German edition, Vol.V.P.537.)
 ナポレオンは1806年にフランスの官立学校の教科書中の一部に次のように挿入された。「皇帝ナポレオン陛下を尊敬しつつ陛下に仕えることは、ようするに神を尊敬し、また神に仕えることである。なぜならナポレオンを皇帝にしたのは神であるからである。ゆえに皇帝ナポレオン陛下に対して義務を怠る者は、神の聖旨に反する者であり、このような者は必ず永遠に滅亡するのである。」(Hofmann,Gesch.des Abafalls,Vol.3, P.123.)

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