正解は無い

相手に痛烈な言葉を投げ掛けて、足を動かさせ事態を結果的に解決させたまでは良かったのですが、学園中に「八幡は女の子に酷い言葉を吐いて泣かせた奴」として悪名が轟く結果に終わりました。
正直なところ、葉山と八幡のどっちがとるべき行動だったのか、リスクとリターンを考えるとなんとも言えないところです。
ですが、そういうリスクを顧みずに行動できる主人公っていうのは、いいもんだな、というお話でした。
先生のセリフが良かったなあ……。

リア充の僻み

12話で、事態の解決の為に憎まれ役を買ってでた八幡の胸倉を掴んだ後、葉山は「どうしてそんなやり方しかできないんだ」と吐き捨てます。
一見、相手に酷い言葉を投げた事への非難のようですが、逆に言うと、葉山には絶対できないことを八幡「なんか」がやってのけた事への文句のようにも聞こえます。
実際に、八幡がそういう発言をしなければいけない程、事態の時間的猶予は無くなっていました。
場を荒立てないように、ゆっくりと相手を説得していた葉山のせいでもあります。
また、責務を放棄し仕事を雪ノ下に押し付けて、その上被害者面して優しく慰めてもらいたい、という相手に対して、さも「お前は悪くない」といった相手の望む言葉を掛けることは、事態の解決になりこそすれ、只の甘やかしに過ぎません。
「文化祭を通じて成長したい」と世迷言を抜かしたその相手の、成長にも繋がりません。
勿論、本人の吐いた成長うんぬんを責任をとらせる意味もあります。
結局、葉山は時間的に事態の収集をつけることはできず、八幡はそれをやってのけた訳です。
それに対する僻みが、前出の「どうしてそんなやり方しかできないんだ」からは感じとれました。

ぼっちの「強み」

主人公・八幡は、ぼっち故に周囲にどう思われようとあまり気にしない、というか嫌われるのに慣れきってしまったが故に、問題解決の為の自己犠牲を厭いません。
なので、調子良く文化祭実行委員の仕事を雪ノ下に押し付けている委員長・相模に対して「他人を犠牲にしてラクしようとしている奴ばっかでしょ、この委員会」という発言もできます。
そして「(犠牲になってるのは)例えば俺とか犠牲でしょう……仕事とかチョー押し付けられてるし」と続け、一応は自己中心的なぼやきという体裁をとります。
その結果、委員会で相模の酷い仕事ぶりを見知っている人にとっては、相模を咎めているということはわかるのですが、そういう事情に詳しくない大多数の周囲には「あいつ(八幡)がラクしたいだけだろ」という反感を買います。
ただ、その発言を聞いた雪ノ下は、プリントの裏で忍び(忍べてなかったけど)笑った後、非常に清々しい表情をします。
委員会には、もしそんなことをして場の雰囲気を崩し自分が排除される側になるのは怖いので、体よくサボる相模を表立って非難する人も居ませんでした。葉山も含め。
自分が悪く思われるのに慣れきってしまっている、ぼっちの八幡だからこそ採れる行動でしょう。
逆に言えば「持つ者」として、失う物が多すぎる葉山には、大多数の支持・共感を得ることはできても、雪ノ下を救うことは絶対にできません。

リア充とぼっちの対比

ヒロイン・雪ノ下とイケメン・葉山は小学校の同級生で、詳しくは作中では触れられていないのですが、葉山は「以前、阻害され孤立していた人(おそらく雪ノ下)がいた状況で、何も出来なかった」と独白しています。
雪ノ下はその美貌故、男子にモテにモて、そして女子に嫉妬され、幾度と無く上履きを隠されていた、と語っていました。
そうした状況で、葉山が雪ノ下を庇えば、只でさえ女子に嫌われている雪ノ下を尚更「なんじゃオリャ、イケメンに庇われやがって妬ましいんじゃコラ」的な反感に晒すことになります。
またリア充故に場の空気を崩すことを嫌い、またゲスな意味でも、場を崩してそのリーダー的・スクールカースト頂点という葉山自身の立場を失うのもまた痛いですし、結局「何も出来なかった」ということなのでしょう。

12話でストーリーは一応終わりのようです。


アニメ「俺のやはり俺の青春ラブコメはまちがっている。」12話まで観ました。
ラノベ原作のアニメってなんとなく先入観で苦手意識があって敬遠してたけど、この作品は面白かったです。
高校時代は自分もぼっちだったんで、八幡のぼっちっぷりに共感……はどうでもいいとして、好き嫌いの分かれそうな主人公ですが、非常に好感が持てました。
自己犠牲というか、自分が周りにどう思われようと構わずに問題の解決策を採れる姿勢がいいですね。
ぼっちでコミュ障な主人公・八幡とは対照的に、イケメンでリア充でコミュニケーション能力も抜群の葉山君という登場人物が出てくるのですが、これが絶妙でした。

あいあいー

友達に勧められて今更ながらガルパンを観たところ、たいそう気に入ったので、秋山優香里ちゃんの誕生日絵を描いたのでした。

秋山殿はイヌっぽくて声も独特でかわいいですねー。
あとくせっ毛がいい!自分もくせっ毛なので、彼女の気持ちはよくわかります。
それと坂口桂莉奈ちゃんも好きです、あいー!