「買わされプレイ」を楽しめない?

お前の紹介した漫画がつまらなかったらどうするんだ問題。 - Something Orange

「お前の紹介した作品がおもしろくなかったぞ。どうしてくれる」という苦情がマンガレビューサイトに寄せられました、どうしましょ?というお話。

あー、僕の場合はお仕事柄、そうやって困った経験はほとんどないんですよねえ。
なんせ職業:クソゲーハンターでしたから。

ただ、「レビューサイトを見ること」と「商品を買うこと」を別々に分けて、後者がハズレだったから丸損した!って怒るのはおかしいんじゃないの?って違和感はある。

レビューを読んだときからワクワクは心の中にわき起こっている。頭の中に思い描いて、「この商品を注文する」ボタンを押そうかどうしようか、と買うたやめた音頭を(脳内で)踊る。んで、確実に楽しんだわけじゃないですか?ブツが届いて、ページをめくる瞬間までは。

僕の先輩だった(クソゲーハンター的に)ABCこと阿部広樹くんは「けなし代」を唱えていましたが、よく考えたらゲームメーカーにふんだくられた上に、ライターに代弁代?を払うわけで、それって二重払いじゃん!

で、ここでは「買わされプレイ代」を提案しておきたい。

本なりゲームなりのレビューというのは、文章の中だけで閉じていない。「読者が商品を買うこと」でようやく完結する。これって、縁日やお祭りで、みごとな口上で客寄せしてモノを売ってる香具師と同じですよね。ありとあらゆるレビュアーは、バナナのたたき売りをしてたフーテンの寅さんの弟子じゃないかなと。

寅さんからまともなものを買うより、「つかまされる」方がイキじゃないですか。
どうやって売ったらいいか頭を抱えるものを売ることは、知力やら胆力やら、持っているものを総動員しなきゃいけない。

その上で「買わされ」たら香具師=レビュアーの勝ち、笑って済ませるお客も勝ち。おたがいWin-Winでいいんじゃないかな〜と思うんですね。

まあゲームだの本だの、1万円もしない商品だから成立する幸せな関係で、それ以上だと“詐欺”になりかねませんけどネ。