増加の一途。

「次回メビウス便」の話。
次回メビウス便の予定が立ちました。ついにカタンの新シリーズ「カンダミール(Candamir)」が登場。他にも「ピラニアペドロ(Piranha Pedro)」「80日間世界一周(In 80 Tagen um die Welt)」が予定されているそうで。全く楽しみです。個人的には近日入荷予定分、オプションとして案内があった「Q−JET」やら「オバケだぞ〜拡張」あたりが気になるところ。ちなみに木製コンポーネントがとてもゴージャスな木箱入り「ディ・スタッド(Carcassonne die Stadt )」については、ちょっと様子見てみようかなと。Geek評価も高いので気にはなっているのですが、どうも自分の中でしっくりきません。きっと私の周りの誰かが入手すると思われるので、それからでもいい・・・かな。
「ようやく到着」の話。
先日より妙な遅れを心配していたブツがようやく到着しました。良かった良かった。中身は変ゲーあり、最近のゲームあり、念願ゲーありと多彩な内容。そこまでドカッと質量があるわけではないので、そういう点では充実感に乏しいですが、量より質だと自分に言い聞かせてみる。・・・・・って、なんですかね、この思考は。ヤバイ、かなりヤバイですよ。

"「デスペラード(Desperados)」"

Pfifficus Spiele社。遊んでみました。これ、すごくオモシロです。ざっくり内容を説明すると。西部で無法者たちが各地で襲撃を繰り返すというもの。いくつかの襲撃予定先に対してそれぞれ参加者を募り(襲撃計画)、人数がそろったらその場所についての計画が実行されます。(ほぼ)全員参加の入札のような感じになるのですが、入札に使えるのはその計画に参加している無法者か、有名な無法者(指名手配中)のみ。で、一斉に確認して、最も活躍していたら(カード価値が高ければ)、襲撃先カードを受け取ることができて、その際、襲撃に成功した無法者は今後指名手配されて、各地の襲撃に首を突っ込んでくる。・・・といった感じですが、説明不足でわかりにくいですね。
所感。全ては紹介していませんが、襲撃計画立案の際や入札時には他にも制限があり、その苦しさがたまらなくオモシロです。また、指名手配の有無や襲撃計画時のポジションなどにより、刻一刻とカードの価値や希少性が変化するシステムにも感銘を受けました。また最終得点計算にも特徴があり、最後まで気の抜けない展開になります。これはいいシステムです。様々な制限が複雑に思えるのも最初だけで、時間が経過するほどにしっくりきます。カード価値が変動するので、都度に必要とされるその計算が少し繁雑に感じますが、「ノイ」のようなカウントアップ系のゲームを「面倒だから嫌い」と言われる方でなければ、問題ない程度でしょう。カードゲームとしては少し重めで、面子次第ではかなりドライな展開もありえますが、それを差し引いてもこのシステムは評価に値するのでは。手札のマネジメントがオモシロなこのゲーム、決して気軽いわけではないので万人にはオススメできないですが、個人的にはかなり評価高め。このメーカーの今後に期待。

追記:国内販売タイトルは「西部の無法者」にて確定。

"「ハッツ・ファッツ(Hatz Fatz)」"

これまた「TGW"エッセン国際ゲーム祭2004〜ゲーム編"」をご参照ください。
Pfifficus社。予想よりはオモシロでした。とはいえ、ゲームとしての「それほどな感じ」は今でも払拭されているわけではないので、勢いだけで楽しめたような気も。得点計算について、同社「デスペラード」の指名手配処理とほぼ同等のシステムを採用している以外は、基本的にはお題を自分で選べる、宝探しのようなゲームです。ただ、捜索対象である動物たちを覆い隠す森の木々が、かなりの勢いで動物の視認性を低くしてくれていて、「森の中で動物を探す」という行為を再現しているという点ではかなり優れた効果を発揮しています。本当に木々に紛れて見つかりません。これはデザインの勝利。中でも小さなカニやネズミやカエル級の小さな生き物になると、かなり見つけにくいです。ひとしきり探し終えたあとにポロッと出てくるくらいですから、探す楽しさは秀逸ですね。・・・って、なんだかオモシロだったような気がしてきましたが。まあ、システム上、奇声を発する必要があるので賑やかなゲームには間違いなく、盛り上がりもありますし、なにより笑いの瞬発力も高いです。「PIT」的な楽しみ方であれば、わりあい何度も遊べるゲームなのかもしれません。なんだ、結局そう悪くない感じに落ち着きましたね。このメーカーの今後に期待。・・・・という、いつものまとめで。

"「パプア(Papua)」"

前回同様4人でトライ。
しかし、やはり最大人数の6人でプレイしないことには展開がシビアすぎてオモシロさに欠けます。移動の制限が強く機能しすぎて、盤面に動きが出にくい為です。他人と共栄するという考え方は面白いのですが、当の「他人」が少ないとどうにもゲームが進まないという側面をもっていました。食った食われた、殴った殴られたをワーワー言いながら遊ぶ・・・・のが望ましいようです。強烈なインパクトを持ってはいますが、登場する状況が限られすぎるキライがあるので、これは地雷(小)ということで。状況が整えば、オモシロとは思いますが。

"「ジュマンジ(Jumanji )」"

ゲームの詳細な内容は今後プレイされる方の為に控えますが、良くも悪くもゲンナリした内容で、おおむね満足。特に付属の「8秒砂時計」が秀逸でした。たしかに極悪なルールまみれで、プレイ続行が危ぶまれる場面もありましたが、使命感にも似た勢いだけで続行。無間地獄と噂だったこの伝説ゲームも、我々ゲーマーにかかればひとたまりもありませんでした。それよりも、一歩間違えれば全てが無に還る極悪な破滅ルールが存在するにも関わらず、ゲームの本質を掴んだ中盤以降にはトップ争いを繰り広げて相手の邪魔をしあうゲーマーの悲しいサガに唖然。まったく恐ろしい話です。ちなみに勝者は私でした。これもまたゲンナリですが。
地雷に触れるという点では、これほど有意義な時間を過ごせるゲームも少ないのでは。この出会いはもはや価値あるものといっても過言ではないです。ということで、納得の地雷(大)。でも一度は触れていただきたいです、これ。

"「クラウド9(Cloud9)」"

新版。Out of the Box社。なにはともあれオモシロなので良し。バーストした瞬間にバーストしていることが明らかにならず、それを他人が予想するというシステムが素晴らしい。もちろんセオリーは存在するのですが、ブラフを見破るべきなのか、カウンティングをするべきなのか、やはり全て運なのか、その辺がハッキリしないプレイ感がとても楽しいです。また、バースト系特有の「手番を待つせつなさ」が少ない点も高評価。常に判断を要求されるシステムの為、ほとんど待つということがありません。その反面、「自分だけでダイスを振りぬく楽しさ」は若干乏しい気もしますが、それを補ってあまるくらいにドキドキし通しな一体感があるので、不満を感じる事はないでしょう。そういう点では従来のバースト系とは別物ですね。コンポーネントも雰囲気がありイケてます。これでこの値段ですから、マストバイといっても過言ではないかと。ただ、一点気になるのが、私のダイスの塗装がプレイ数度にして剥げてきていること。プレイマットとしてフェルトを使用しているので欠けとは考えにくいですし、個体差の可能性もありますが、見た感じだと塗膜が薄いようです。むむむむ。

"「皇帝の影(Im Schatten des Kaisers )」"

Hans im Gluck。「パンゲア」とか作った作者。あまり気乗りしなかったせいもあって、未開封だったゲームです。このままではいかんと、今回思い切ってトライ。じっくりプレイしたせいかもしれませんが、プレイ時間3時間半。とても重いです。大雑把にいえば「サンクトペテルスブルグ」と「王冠と剣」の要素を抽出して、さらに特殊効果を山盛り注ぎ込んだ、根回し重要な選挙ゲー。こういう言い方をすると評価低そうですが、そんなことはなくてかなりオモシロなゲームです。特に自分が手駒とする貴族に年齢と性別の要素があり、誕生と老衰、さらには結婚まで再現。それに伴う世代交代のシステムが良く考えられているなと思いました。ただ、盤面が細々しているので視認性はちょっと低め。見逃すと取り返しつかないので注意が必要。また、同じ理由で盤面の動きが乏しいですから3時間半のにらめっこはかなり疲れます。体力的なペース配分も重要。ダレナイように注意。5ラウンドは案外長いです。
とはいえ、やはり評価は高め。これでプレイ時間が短くなれば。

"「一文無し(Alles Futsch )」"

地雷 from FX Schmid。美術品コレクター達が争う競りゲー。競りにはかならず3つの商品が抱き合わせられて競りにかけられます。当然、必要なものもあれば、不要なものもあったり。また、収集しているものでも集めすぎると「もう、いらない」になります。必要以上には集めたくない、ということですかね。でもバラして落札することはできません。必ずまとめて、落札。支払いは銀行へ。で、必要ないものはどうするかというと、他のプレイヤーに「売りつける」。ええ、強制です。拒むことはできません。で、相手の所持金をむしり取ると。
終了条件は誰かの破産。資金はゲーム途中に銀行からの収集ボーナスなどで若干増えたりするものの、常に支払いは銀行に対してなので、他人からむしり取られるやら支払いは苦しいやらで、手元のお金は必ず目減りするようになっています。自然、流通する紙幣量が減っていけば、破産は必至ということですね。残った人の中でお金を一番残している人が勝ち。
で、今回は満場一致により、途中終了しました。しみじみと面白くないなあと思った次第。
まず、競られる商品ごとの価値が各人によって恐ろしく異なるので、競りの際に強烈な温度差が発生して、全く盛り上がりません。結果、落とすべきプレイヤーが実に適正価格で競り落とすことになるので、競るという行為自体が空虚に感じられます。また、基本的にお金が増える機会が殆どないので、さらに競りの楽しくなさに拍車がかかります。得をする為に買うのではなく「損をしない為に買う」というなんともよくわからない感覚が爽快感を与えてくれません。手元のお金が心許なくなるにつれて惨めな気分になるし、地味に辛いです。せめて「バーンレイト」くらい展開が派手でおバカであれば踏ん切りもつくのですが、これでは悲しいばかりでなんとも・・・・。
ということで、地雷(大)。少なくとも私には、もう無理です。

続いてはHABAの中箱サイズのゲーム5本勝負。

"「ソーセージキャッチ(Schnapp die Wurst)」"

立体物干し竿がイカス、コンポーネント命のダイスゲーム。思い通りに動いてくれない自分の犬と、椅子取りゲームライクなプレイ感が楽しいゲームです。行ったり来たりと風に揺れる物干し竿に翻弄されて、ソーセージを集めるはずが幾度となく靴下をくわえる羽目になり惨敗。もう靴下は要りません。うげぼ。

"「はらぺこペリカン(Schnapp zu! )」"

子供に「裏をかく」という行為を教えてくれるナイスなブラフゲー。他にも「分けるとおいしくない」「トップだから刻んでいく」という戦略的思考を学習することができる恐ろしいゲームです。また、価値の差こそあれ、ビットでは個人の性格が浮き彫りにされる感じがさらにオモシロ。シンプルなゲームなので、大人が遊ぶと完全に心理戦。ハマると全てが見透かされます。で、サトラレて惨敗。

"「コロリンナイト(Rumpel-Ritter )」"

ヴァレンシュタイン」、「エルグランデ」、「ドラゴンズランド」につぐ、次世代の塔投げ込みゲー。というのは嘘で、ギミック命の完全運ゲー。次々と投げ込まれる騎士たちに哀愁を感じ、勢いよく塔から飛び出しては一瞬にして地面に開いた大穴に飲み込まれて行くその姿に無常を思うゲーム。全く以って勢いだけのゲーム内容ですが、プレイヤー自身に勢いがあるときにはかなりのオモシロゲーに変貌。でも結果は惨敗。オモシロければ、いいんです。

"「クーリンピック(Coolympics )」"

並ぶ小さな流氷の上を、クマ、アザラシ、イヌイットのトリオが駆け抜けるバランスゲー。大人が遊ぶとキツキツで、かなりイカレた感じになります。小さな流氷の上に、これでもかというくらいに駒が載る。「壁がない満員電車がそのまま走りだしてしまうような」といえばそのキビシサが少しでも伝わるでしょうか。ダイスに操られて無計画に移動しようとする自分の駒たちに腹立ちすら覚える、とんでもなく苦しい展開がたまりません。運と技術が問われる、とても熱いゲームです。ちなみにこれまた惨敗。

"「くつしたオバケ(Socken zocken )」"

積み上げられた色柄の似た靴下の山から、正しい組み合わせを見つけ出すという主婦泣かせのアクションゲー。ラウンドごとに5組を早作りするのですが、「なぜこんなに色柄の似た靴下ばかりを買ってしまったのか」と思わず自分に置き換えて後悔してしまうくらい見分けにくいです。しかも全員で一斉に探すものですから、てんやわんやの騒がしさ。オモシロ。これはお子様も大喜びですね。って、もちろん惨敗。

いくつか消えたものもありますが、
そこは敢えて触れない方向で。