スター・ウォーズ エピソード3が公開されてますね。スクリーンでは宇宙戦争かい。しかし、私の家でも一つの戦争が行われていたのでした。
私の家は知ってのとおり、風呂トイレ共同、エアコン無しの21世紀の日本にあるとは信じられないぐらいで、地獄そのものと言っても過言ではないような部屋なのですが、まぁ、別に劣悪な環境には、かなり耐えることができる子なので、わりと平気でした。
しかし、問題があります。紙パックのゴミの回収日が2週間に一度しかないのです。これはちょっととんでもないです。僕は100円の紙パックのコーヒーとか、リプトンのレモンティーなどを飲んでいるんですが、1日1パック飲むとしても2週間で14パックに及ぶわけです。で、ゴミの回収日まで、その14パックは部屋のどっかに放置したりしているのですが、これがやばい。なんていうか、羽虫みたいのが大量発生してた。しかも、具体的に描写するのが恐ろしいほどに。
キーワードは「羽虫」「産卵」「青春群像劇」。
忘れたい。ジョージ・ルーカスの「スターウォーズは全9部作で、3作ずつで時代がまったく違う」発言ぐらい忘れたい。しかし、目の前には羽虫が、羽虫の国が・・・!
とにかくえらいことです。リプトンレモンティーを中心に羽虫帝国がいつのまにか建国されておりました。正直、引いた。缶ビールの缶の中には、産卵をしようとしたけどアルコールで酔っ払って溺れ死んだ羽虫さえいた。さすがに片付けとかちゃんとすればよかった。だいたいレモンティーの奴は、僕のかわいたノドと心を潤してくれる味方じゃなかったのか?なぁ、答えてくれよ、レモンティー
ヨーダ「彼はダーク・サイドに堕ちた!!!!」
そして、キンチョールという名のライトセーバーを手にした私はジェダイの騎士!羽虫よ、くたばれー!ギャハハハハ、勝った!勝ったぞー!







・・・・・ヒロシです。羽虫が死んでも、ドアが、ただの板だから、ドアのすきまから蛾がいっぱい入ってきます。
ahhhh!!! ポークピカタ!

                                                              • -

小説「ワンダーフォーゲル 対 発光人間」アップ。
最初は同人誌だけのものにしとこうと思ったんですが、想像以上に同人誌がすぐ品切れになってしまって、読めない人も多かったようなのでアプしときます。面白要素があんまり無いかなぁと思ってましたが、意外と評判いいので面白いようです。(なんじゃそりゃ)
7月中には同人誌の2号目の原稿を完成させたいので、バリバリ書いていけたらいいなぁ。

#3

 一度、疑い始めさえすれば、あとは違和感をたどってさえいけば、それでよかった。やはり彼女が只者ではないのは明らかだった。彼女の生活は常識を完全に欠いている。それも「この国の」常識を。文字のつづり方が下手なのは、やはりエナメルがこの国の人間でないことを示唆している。複雑な構成だから外国の人間では、短期間でマスターすることが、ほぼ不可能なのだ。つまり、エナメルは「ここ数年にうちに」「この国にやってきた」「どこか他の国の人間」ということが容易に知れた。
 しかし「どこか他の国」というのが不明瞭だった。私は、最初、彼女を只の変人だと思い込んでいたわけで、そう思わせるぐらいには彼女は自分の正体をうまくカモフラージュして生活していたからだ。明確にどこの国と分かるような特異点を彼女は持たない。
 彼女を観察するようになって9日目、私は思い切って、エナメルを尾行することにした。彼女は大体、ランチタイムが終わると学習室にやってきて、3時ぐらいになると「おやつ食べなきゃ」と言いながら帰ることが多い。この日も、やはりそうだった。私は、早速、学習室を出た彼女を追跡することにした。(閑職とはいえ、勤務時間の裁量ぐらいは任されていたので、規則を破ることなく、私は即座に行動することができたのである)
 裏門を出たエナメルは、バスに乗り、駅前で下車した。彼女は、半透明のプラスチックで作られたアートケース(教科書等を収納しているらしい)を手に、ゆっくりと、しかし、確実に目的地を持って歩いていく。その足が向かう先は、カントヴォーゲの数少ない女学生たちの間でも評判のカフェだった。エナメルは、誰かと待ち合わせをしている様子でもなく、一人で席を取って座ると、おそらく目玉商品であろうモンブランをオーダーした。しばらくすると、背の高いウエイトレスが、気取った動作でコーヒーとモンブランを運んできた。それを確認したエナメルは、椅子から体を起こし、トイレに立った。
 と、思ったのだが、違った。気づいた時にはエナメル=レインドロップは私の背後に立っていた。私は、絶句して、彼女を見やった。2人は、しばらく無言のまま、見つめあっていた。その間、エナメルのきれいな茶色をしたロングヘアーだけが、ゆっくりなびいていた。そして、私が物も言えないのを確認してから、彼女は、にやにやしながら言った。
「生徒を尾行するなんて、あんまりいい趣味とは言えませんね。パステル先生」
 ばれていやがる。(つづく)