豊島美術館

設計:西沢立衛(2010年)
アートワーク:内藤礼
所在地:香川県小豆郡土庄町豊島唐櫃607


西沢立衛内藤礼のコラボレーションによって生まれた美術館。
水滴のカタチをしたプランをもつシェル状の空間は、がらんとしていて、2カ所ほど大きな開口部がある。床に水滴が点在していて、わずかな起伏のある床をところどころでつたっている。床をよくみると小さな穴があいているところがいくつかあって、そこから水が出てきている。どうやら朝は水はないらしく、徐々に湧き出てきて夕方には池になるという一日サイクルの仕掛けらしい。
写真で見た通り、非常に端正な空間だった。シェルというと、伊東豊雄のぐりんぐりんを思い出すけど、あれは空間のアクが強いというか、例えば開口のディテールにしても力技で造ったという感じが前面に出ていて、自然に馴染むというより破壊的なイメージすらする。このあたり西沢さんは巧いなと思った。
よく創ったな、よく創らせてもらえたな、楽しかっただろうな、、、というのが正直な感想。もっと緑豊かなときにまた来たいと思う。