海/フィルター

設計:隈研吾(2001年)
山口県山陽小野田市きららビーチ焼野
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隈研吾ブレイク前夜の作品。焼野海岸というすごい名前のビーチに佇むスペイン料理店「Sol Poniente(ソル・ポニエンテ)」。隈研吾の作品名では「海/フィルター」となっている。
瀬戸内海を一望できる美しい砂浜に対して、ガラス張りの直方体を2つ離して並べ、そこにひとつの屋根を架けた、低く横長いプラン。片方の箱は2階建てのレストラン棟、もう一方の箱は平屋のカフェバー棟。その2つの離れた箱の間は空間が抜けていて、瀬戸内海の景色を巧みに切り取っているとともに、双方の箱のエントランスとなっている。エントランス周りは水が張られ、レンガの床、奥の切り取られた景色と合いまってドラマチックな空間を生み出している。
「海/フィルター」となぜ名付けられたかはわからないが、海に対して横長のプランが海と陸とのフィルターのような役割を果たしているからかもしれないし、ガラスや有孔レンガなど透過性の高い材料を多用しているからかもしれない。