いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「ラ・のべつまくなし3 ブンガクくんと腐埒なるキホーテ」壱月龍一(ガガガ文庫)

ラ・のべつまくなし 3 (ガガガ文庫)
ラ・のべつまくなし 3 (ガガガ文庫)

「書けない……ッ!!」シリーズ最新作の不調に担当編集の変更が加わり、筆が止まってしまった矢文学(通称・ブンガク)。同レーベルで活躍する作家陣との飲み会では自身の居場所に不安を抱き、相談すべき親友・圭介は学祭の準備などで超多忙、彼女の明日葉も学校に行くようになり連絡が取れない。そこに、ほかの文芸出版社から執筆依頼が舞い込んで……。カタブツの祖母と、ブンガクを二次元アレルギーにした張本人、腐女子の姉も登場して大混乱!? 矢文学の選択は、はたして──!? ラノベ作家と腐女子の純愛系ラブコメディ、ついに完結!


望んで書き始めたのではないライトノベルと一度は上手くいかなかったが憧れである文芸の世界。人生の岐路に立たされたブンガクを通じて、読者にライトノベルとは何かを問う3巻。
ライトノベルに対する様々な意見に考えさせられたり、悩み苦しんだ後に答えを出したブンガクに成長を感じたり、、、という面も良かったのだけど、やっぱりラブコメとして面白かった。
純真で一途で優しい、似たもの同士の読んでいるこっちが赤面しそうな初々しい恋愛模様に一喜一憂。こんなに真面目な二人だからこそ、信頼や自信という言葉に、上辺だけじゃなくちゃんと中身が感じられるんだろうなあ。 
また、ライトノベルらしくなくブンガクらしい、ケジメの付いたエピローグにもニヤニヤ。まあ、ブンガクの明日葉への言葉の数々が、体が痒くなりそうなほどに臭かったのはご愛嬌ということでw
文句なしで面白かった。2巻の内容というか考え方が相容れないものだったので止めようかと思ったけど、止めなくて良かった。