いつも月夜に本と酒

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「オレと彼女の絶対領域(パンドラボックス)2」鷹山誠一(HJ文庫)

オレと彼女の絶対領域<パンドラボックス> 2 (HJ文庫)
オレと彼女の絶対領域<パンドラボックス> 2 (HJ文庫)

明日香先輩の絶対不可避の予知を巡る騒動から一カ月。いまだ先輩との距離感をつかめないでいたオレは、サヤ姉と里帰りした田舎の川辺で憂いを秘めた少女――綿貫聡里(推定年齢10歳)と出会う。「他人の心が読める」という聡里の苦悩を聞き、オレは彼女の助けになろうとするが……。あれ? 先輩がどうしてここに!? 先が読めない絶対領域ブコメ第2弾!!


災厄に囚われたヒロインを救い出す最後の「希望」が主人公だからパンドラボックスってタイトルなのか。2巻でなんとなく納得した。絶対領域という当て字も、パンドラのパンの意味が「全てのもの」で箱も一種の領域と解釈できるから、あながち間違いでもないような気がしなくもない・・・多分w


そんな作者のあとがきと真逆のベクトルでのタイトル考察もどきは置いといて内容は、
どうやら困った少女を主人公が助けていく=次々とヒロインが増えるタイプのハーレムラブコメ路線になる模様。(2冊目で決めつけるのは早計かもしれないが)
1巻も良かったヒロインの描写がさらに良くなっている。
すっかりかわいい生き物と化した明日香と、暴力従姉からヒロインに昇格したサヤ。共に内面がわかりやすいのでニヤニヤ度高め。明日香は基本笑顔でドンと構えているタイプかと思ったら、空回りするタイプだったのか。予想以上に独占欲も強くて、主人公への好意も明日香への対抗意識も隠そうとしなくなったサヤとの掛け合いが可愛いし楽しい。
そして今回のメインキャラ、聡里。
明日香以上の幸薄+幼い容姿で保護欲掻き立て度◎。バカ正直で直情的な主人公も映える。それに一人の少女が笑顔を取り戻す話を読んで、良い気持ちにならないはずがない。
今回は助けられる役だったけど、華やかな年上2人のヒロインとのバランスも良さそうだし意外と行動派なので次以降の活躍に期待。
量子力学が上手く取り入れられているかどうかは疑問が残るが(今回の解決法も科学的にはツッコミを入れたくなる、コメディとしては大いにアリな内容だった)、基本的にはラブコメ+いい話のオーソドックスなタイプで、ヒロインが生き生きしているので読んでいて楽しいシリーズ。
さて、次はどんな娘が出てくるかな?