いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「吼える魔竜の捕喰作法2」内堀優一(HJ文庫)

吼える魔竜の捕喰作法(バルバクア)2 (HJ文庫)
吼える魔竜の捕喰作法(バルバクア)2 (HJ文庫)

ただ倒すためでなく、美味しく食べるためにドラゴンを狩る肉屋の青年タクト。謎多き彼の身辺調査任務についた騎士の少女シェッセは、すっかり肉屋の一員として、タクトたちと過ごすことが楽しくなっていた。
そんな折、シェッセはタクトと一緒に泊りがけでドラゴン狩りへと出かけることになるのだが、そこでリュカの秘密を知ることになり――。


べらぼうに強い肉屋がドラゴンをフルボッコにするファンタジーを手にとったはずだったのだが、出てきたのは新婚家庭の温かい食卓だった。何を言っているか(ry
冒頭から当たり前のようにシェッセがご飯を作っているに驚いていたら、出てきた食事はまさかの和食の素朴な朝食風。味噌汁を誉めるタクトに照れるシェッセは、どう見ても新婚さん宅の朝の風景。さらにはこのシリーズのマスコット・リュカが素晴らしい“子供”役。子供らしい反応で二人を赤面させたり、リュカをあやすシェッセに語るタクトの図は綺麗な親子像。……えーっと、これはもう「お幸せに」でいいのか?
もう一つの見所は食事シーンてんこ盛り。ベーコンサンドに山菜鍋などどれも旨そうで困る。夜読むものじゃなかったなw
と、ニヤニヤ度高めな二人+リュカのやり取りを読むのは楽しかったのだけど、問題はストーリーが全然進んでいないこと。
タクトとシェッセの秘密には進展はなく、敵・竜神信仰は最後に顔見せだけ。竜伐騎士が2人出て来たのが辛うじて進展といえるところか。
このペースで大丈夫なんだろうか。3巻の壁を超えてくれるなら問題ないのだが……。