いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



お買い物

ソードアート・オンライン11 アリシゼーション・ターニング」川原礫電撃文庫
魔法科高校の劣等生 (8) 追憶編」佐島勤電撃文庫
エスケヱプ・スピヰド 参」九岡望電撃文庫
「ブラックサンタとレインディア」泉谷一樹(電撃文庫
「ぶたぶた図書館」矢崎存美光文社文庫
「刑事ぶたぶた」矢崎存美(徳間文庫)




ああっ女神さまっ(45) (アフタヌーンKC)
ああっ女神さまっ(45) (アフタヌーンKC)


まだ日常編に戻らないのかorz
バイクや機械ものの話はいつになったら読めるのか。

「紅炎のアシュカ」紫藤ケイ(このライトノベルがすごい!文庫)

紅炎のアシュカ (このライトノベルがすごい!文庫)
紅炎のアシュカ (このライトノベルがすごい!文庫)

「私はアシュカ。魔王アシュバルドの右手の小指の爪の先の化身だ!」――かつてこの地上を荒らし回った《根絶者》アシュバルド。その化身を自称する少女アシュカは、《駆神人》の少年ラティス、《小妖精の》リルと共に、街から街へと旅を続けていた。他の化身たちと出会うために――。人と精霊が共存する世界で、アシュカの奔放な物語が幕を開ける! 第3回『このライトノベルがすごい!』大賞受賞作家、受賞後第2作スタート!


先月、先々月の二作に比べると雰囲気は確かに明るい。でもその分特色がなくなって薄味になったなぁ。なんて思いながら読んでいたら、あるシーンで瞬間的に場の空気が、物語の質感が一辺した。あれだけダークなものを書く人が平穏なまま終わるはずはないとは思っていたが、ここまで針を振り切るとは。やっぱりダークサイドにいってしまうのね。
そこからはそれまで薄かったのが嘘のように緊張感が一気に増し、登場人物たちもギアチェンジしたかのように躍動的に。「他人の痛みを分かる」という自分の正義のために弱者が強者に牙をむく展開が熱く、言いたいことに対する説得力もあって素直に感動できる。
但し、先月の二作目と同様にページ数が少なく、その割にはキャラが多めなので、キャラの掘り下げが浅いのがもったいない。もう60〜70ページ増やしても何の問題も無いと思うのだけど。
何はともあれ、新人にして三ヶ月連続刊行という離れ業と確かな筆力を見せてくれた筆者に感服です。三作の中では大賞受賞作が一番読み応えがあって好きかな。これからも独特なダークな作風に期待したい。