いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「エスケヱプ・スピヰド 参」九岡望(電撃文庫)

エスケヱプ・スピヰド 参 (電撃文庫)
エスケヱプ・スピヰド 参 (電撃文庫)

量産型鬼虫たちが狙う第三皇女のクローン鴇子の記憶。それは、鬼虫の要を成す金属“星鉄”の存在だった。九曜たちが手にすれば、今は亡き鬼虫シリーズを復活させられるかもしれない。だが、量産型鬼虫たちが手にすれば、彼らの力は鬼虫と並ぶ。待ち受ける先にあるのは、闇か光か──。二つの側面を併せ持つ金属“星鉄”を巡り、新たな戦いが加速し始める。
その頃尽天の町では、《蜂》と《蜻蛉》の機体、そして九曜の師であり好敵手である竜胆の体が、海から引き上げられようとしていた──。最強の兵器・鬼虫たちが繰り広げる神速アクション、シリーズ第3弾!


おお、がちゃんとヒロインしてる。
素直ないい子なのは十二分に分かっても、察しが良すぎるのと相手の反応が極めて薄いこともありイマイチヒロインっぽさがなかったので一安心。この手のタイプは主人公のピンチになると生きるね。
そのお相手の九曜……は置いといて、
菊丸△。これに尽きる。
黙して仕草で優しさを背中で男を語る機械兵。渋い!惚れる! 九曜もこの半分くらい動いてくれればも叶葉映えるのに。まあ菊丸は喋る機能付けたら意外とお喋りになりそうな気がしないでもないけどw
でも、そんなことより気になるのが戦闘シーン。
二巻で良化したと思ったのに三巻で一巻よりも読みにくくなった様な気がする。特に売りであるはずの戦闘のスピード感が薄れたのが痛い。
そもそもここまで説明文多かったっけ? 元々漢字は多かったけど、ここまで逐一説明しないでもっと感覚で捕えられる書き方だった記憶があるんだが。結果がアレというのもあるけど、それにしても燃えない。
……まあ今回は九曜も作者も足掻く回だったんだよ、きっと。予想以上に強い敵の姿が見えて色々なものに復活フラグが立ってから、次に期待しよう。