いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「フルメタル・パニック! アナザー5」大黒尚人(富士見ファンタジア文庫)

フルメタル・パニック! アナザー5 (富士見ファンタジア文庫)
フルメタル・パニック!  アナザー5 (角川ファンタジア文庫)

社長のマオがテロで倒れ、民間軍事会社D.O.M.S.は激しく揺れ動く。姿を見せぬ新首脳陣、経営方針の大転換に残されたアデリーナたちは戸惑いと苛立ちを隠せない。
会社を離れた市之瀬達哉もまた、陣代高校の卒業を間近に控え、自分の道に迷っていた。
やっと戻ってきた日常にもかかわらず、彼の心を支配するのは拭いきれぬ違和感ばかり。周囲のズレていく思考、埋められない家族や友人との差異。そして、仲間から突きつけられた厳しい選択――。苦悩と逡巡の末、達也が下した大きな決断とは!?
会者定離のSFミリタリーアクション、垂直反転!!


目立ちすぎです菊乃さん。
美人のド変態なので出てくればそれだけで目立ってしまう彼女だが、今回はいつも以上にやらかしてくれる。下ネタな言葉よりも行動がえっちぃよね、この人。しかも、口絵1挿絵3とビジュアル面でも目立ちまくり。(一応メインヒロインも数だけは負けてないのだが、苦悩顔だったり半眼だったりで、可愛いカットは一つだけ。リーナェ・・・)
その他でも、敵の企業買収の手際の良さに唸らされたり、クルツの往年のままの活躍に嬉しくなったり、ユースフとサミーラの活躍に熱くなったりと、かなり盛り上がって面白い回だった……主人公・達哉を抜かせば。
ASでも生き方でも躓き過ぎだろう、この主人公。
今回達也がASに乗ったシーンどこでも必ず一回は躓いてる。もう5巻でこの成長の無さでは、この先の活躍が想像出来ない。もし活躍されてもご都合主義に見えそうで怖い。それに悩むのはいいけど、いつもと似たり寄ったりの悩み長い期間うじうじされても、読んでいて不愉快なだけ。
そろそろまともな成長をしてくれないと、脇役と旧作キャラを楽しむだけの作品になってしまうぞ。まあ、それはそれでありだけど。