いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「ほら、『また、つまらんことを言ってしまった』ってね」

横浜 DFドゥトラの現役引退を発表…契約満了となる7月末日で 8月に41歳― スポニチ Sponichi Annex サッカー
長くJリーグで活躍してくれた選手の引退は他チームでも寂しい。
お疲れ様でした。残り五試合、悔いのないように頑張ってください。

「給食争奪戦」アズミ(電撃文庫)

給食争奪戦 (電撃文庫)
給食争奪戦 (電撃文庫)

テツのクラスでは、毎日一つだけ給食のデザートが余る。それはクラスのボスでいじめっ子のダイキが独占していた。ある日テツは、密かにダイキからデザートを奪い取ろうと計画する。それも、自分の仕業だとはバレないように――。
表題作の『給食争奪戦』をはじめ、クラス内のいじめに立ち向かう『消しゴムバトル』、万引きを繰り返す男子4人の『万引き競争』など、電撃文庫MAGAZINEに掲載された短編に加え、書き下ろし2編を収録。大人が知らない、小学生たちのスリリングで熱い日常がここに!

第20回電撃小説大賞<電撃文庫MAGAZINE賞>受賞作



小学生の日常を淡々と……ではなく、友達内やクラス内にある問題を少しのきっかけと少しの勇気で解決していく短編集。
高校生以上が読むと「あるある」「あったあった」となる小学生ネタが盛り沢山で、普通ならクスッと笑える話になりそうなところなのだけど、そういう空気にならないほどテーマが重い。
メインテーマはイジメや万引きなどのガチの社会問題で、折角の小学生ネタを生かせていないアンバランスさが目立つ一方で、小学生たちが直面する問題には考えさせられる作品となっている。
そんなシリアスな話だが、どの話も上手い着地地点と淡い恋の予感が合わさったエンドで、読後感は悪くない。
マンガ『今日の5の2』のような作品を想像していたら、社会派青春ストーリーが出てきた。その驚きも合わさって、読み応えのある作品だった。