いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「みずぎ、すこし、はずかしい」

ファング・オブ・アンダードッグの入荷の遅れで明日本が届かない(´・ω・`)
日曜に読めないと平日の睡眠時間が……。
先月のカンピオーネも遅れてたな。そういえばスーパーダッシュ文庫bk1の時代もよく遅れてたわ。集英社はネット書店を軽視してるのかな。
ダッシュエックス文庫をアマゾンで頼むなら30日or1日発売のものと一緒に注文した方がよさそうかも。

「あの夏、最後に見た打ち上げ花火は」助供珠樹(ガガガ文庫)

あの夏、最後に見た打ち上げ花火は (ガガガ文庫)
あの夏、最後に見た打ち上げ花火は (ガガガ文庫)

何もないのどかな田舎町・松乃に暮らす中学2年生の眞田寛樹は、幼なじみの三島桐子・親友の阿久津恒正らと、毎年変わることのない夏休みを過ごしていた。そんなある日、寛樹は謎の美少女・伊東ノアと出会い、恋心を抱くようになる。徐々に彼女との距離を縮めていく寛樹だったが、ノアに過去の記憶がないことを知る。ノアが記憶をなくしたまま不安な毎日を過ごしていると感じた寛樹は、彼女の記憶を取り戻すべく、奔走するのだが……第9回小学館ライトノベル大賞・優秀賞受賞作品。中学生の男女が織りなすひと夏の物語。


微妙。
ボーイミーツガールするには余分なものを足しすぎ。SFするにはあまりに設定が曖昧。どっちつかずで中途半端。
……と言うかさ、このタイトル・表紙・あらすじなら、中学生のボーイミーツガール、甘酸っぱいひと夏の思い出を想像するじゃない。ええ、大好物ですよ。序盤はちゃんとそういう流れだったのに、話が進むにつれてSF要素が出てくると、次第に話が逸れていく……。
別にSFが悪いわけではない。SFでボーイミーツガールなんて定番のジャンルだ。SFに重きを置き過ぎて少年少女の交流が疎かになっていくのが悪い。
特に主人公・寛樹がいけない。「ノア(ヒロイン)のことで頭がいっぱい」という言葉とは裏腹に、“一人で”謎の生物のことを調べたり、“一人で”小説と過去の関係を探ったり、中々ノアと絡まない。しまいには旅行先でノアのことが頭から抜ける始末。これではひと夏の思い出なんて出来るわけがない。
そんな状態なので、ラストシーンがいくら綺麗でも甘酸っぱさは感じられなかった。寛樹の言葉はそれまでの行動が伴っていないから薄っぺらいし、ノアが寛樹を好きになる要素が見当たらない。
期待値が高かった分、落胆が大きい。