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ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「スクールライブ・オンライン7 ラストマン・スタンディング (前)」木野裕喜(このライトノベルがすごい!文庫)

スクールライブ・オンライン 7 ラストマン・スタンディング(前) (このライトノベルがすごい!文庫)
スクールライブ・オンライン 7 ラストマン・スタンディング(前) (このライトノベルがすごい!文庫)

誰もが待ち望んでいた《3R》へのVRシステムの導入確定に沸き立つ栄臨学園。だが陰では、命の保証さえない非合法な脳開発実験が進行中だった。計画を阻止すべく、立ち上がる零央率いる《心の欠片(フラグメンツ)》と仲間たち。向かうは、学園史上最強のギルト《高天原(セレスティア)》。ただその前にクリアしなければならない問題が山積みで――。全校生徒の未来を賭けた、決して負けられない戦いが今、始まる! MMORPG×近未来学園、リアルとゲームが交錯する大人気シリーズ、クライマックス突入!

全生徒を人質に取られたに等しい状態で、挑むのは絶対強者。クライマックスに相応しいラストエピソードの開幕。
前後編に分けたことで、物語としての決戦前の準備がしっかり出来た感じ。主人公の覚悟だとか、周りの人たちの状況の再確認だとか。特に他の城主ギルドのトップたちとの会話は、シリーズラストをさらに盛り上げるための重要な
ファクターになりそう。今回のハイライトの火西先輩だったり、衝撃のラストを演出していったあの人だったり、すでになっているところもある。
とまあ、そんな副産物的な要素の話はこれくらいにして、メインは新藤くん周りですよ。
冒頭のラブコメパートで若干間延びした感があるのが残念だが(ヘタレ弄りで引っ張りすぎ)、その後の青春模様が素晴らしい。
何故君たちはそんなにも真っ直ぐなんだ。少年少女たちがあまりに純粋で眩しくて直視できない。
その象徴的なシーンがクラスメイトとのわだかまりの解消。谷本君の行動力は恥ずかしいを通り越して尊敬する。
そして、それで“ノった”新藤がその後、熱い台詞を連発するから堪らない。思わず「恥ずかしい台詞禁止!」と叫びたくなったw
前哨戦で盛り上がり、衝撃のラストで次の期待も申し分なし。準備万端でいざ最終決戦へ!