ALORC-Bottle-Craft-512-Logbook(Ⅱ)

AよりRへ。記録を継続する。(二冊目)

《束縛の刃、エルブラス/Elbrus, the Binding Blade / 解き放たれたウィゼンガー/Withengar Unbound》/『極黒のブリュンヒルデ』第93話

(前回感想はこちら)

(第1〜3話の無料閲覧はこちら) (アニメ公式サイト) (第8巻

極黒のブリュンヒルデ The Moment (JUMP j BOOKS)) 同上


Did gyre and gimble in the wabe;(遥場にありて 回儀い 錐穿つ)



世の中は ワケのわかんねぇ奴が ウロウロしてるくらいがいいんだよ

                    ,... -─‐─- ....,
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                Vム  ::::::::::::::::     厂     {  :::::::::::::::::: }
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                ≧=---==T   / ̄ ̄`:::-  __  イ
                   ゝ乂_ト:/   'レ'}/- ´    _。⌒ c
                   , へ    {__        (     ヽ
              ,. 弋  ̄   ∧  トi ≧s。__   γ^ c  ゚ b
             /   ト, ┐  _ -='z=f^    }〉,  ′。   C  }
               {    /─ュ_-=≦',  |     ,ハ∧ L...____...  ┤
             i  _ -/ '´ / ┐   V |   / }, ∧{     _,.. r┤
             / ゝr_{  ´ ,ィ \ Ⅵ  /  jハ .∧マ   /} .} j /
                /    l   ' /_, -‐  ̄`ー  V.∧/⌒! ’./´/

―――9巻来月刊行の上、同時にノベライズ発売、だと……馬鹿な、早過ぎる……(慄然)。

 そして本編の方も驚愕を禁じえない。いや最早、逝く所まで行く按配で順当必然に流されてしまうのではないかと半ば諦めかけていたからな……そう思った時に不意打たれて、ああこれも極黒クオリティだな、と思い出す次第。じわじわと締め上げては緩め緩めまた締めて、前向き後ろ向きを誘導した上でブン回すぐうドS。これで一先ず安堵していいかと問えば全くそんな気になれんという。

 嗚呼、一体何度願ったことだろう。世界が平穏である内に、あの2巻表紙裏の姿が現実になることを。


魔を 絶つ 刃

「どうして あなたは・・・ そんな簡単に 人の命を奪えるの? 絶対に 許さない・・・」「……」

                                          _  -‐ ¨ ̄
                          u            _-ア´
                                     _-ア´
                                     _.-¨
                                  _.-¨
                               _.-¨    _.   ---―――
                             _.-¨_ -‐   ̄           ____. 斗
                             _-ア´       _..... -=====ニニ:i:i:i:i_ =- ¨´ ,′
       し                 _-ア´   _.。-=:i:i:i:i_:i:i=-'////\ ̄ ̄ ̄       /
                       _-ア´ _.。s≦:i:_:irヘハ///////////∧         ′
                     _-ア´ィf:i:i:i:i:ィ「j! ノ ノ 厂 ̄ ̄ ̄\//,∧      /
.      ,               _.-ア´ィf:i:i:i:i ィ/j ノ    ,  -==ミ、   }/// }   _.  ´
      ',           _. -ア´ .イ:i:i/厂}! {∧    (_)    j}   ./////_,. ´
 \   ',          _. -ニア´ /:i:i:i:i:{  / {/ {ー 彡  (___ノ //_,.  ´
    ヽ   、____, -=⇒"´   /:i:i:i八{     V∧       _,. イ,.  ´
     ー _`¨¨¨¨¨¨´      ./イレ’      \≧=- -=_ - ¨
     ̄               ./' .ノ’ ____  ≧=- ¨

(このナイフを使って・・・ 一撃でヴァルキュリアを殺さなくちゃいけない・・・
でなければ おれもクロネコも 殺されてしまう)

(以前 本で読んだことがある 第二次世界大戦中のアメリカの特務機関で使われていた ナイフの一突きで絶命させる暗殺術・・・
気づかれないように 後ろからターゲットに近づき・・・
左手であごを持ち上げると同時に ナイフをあご下へ根元まで刺し込む
これで ほんの数瞬で絶命する・・・ ハズだ)

(だけど 絶命するまでのその数瞬でヴァルキュリアは反撃するだろう
でもそれは まず第一に攻撃者であるおれに対してだ 離れた場所にいる黒羽じゃない
切断されて殺されるのか 粉砕されて殺されるのかはわからない
だがヴァルキュリアが死ぬ前の数瞬は それで終わるはずだ
おれは死んでも 黒羽はきっと守れる クロネコはきっと助けられる)


(それ以前に・・・ おれに人殺しが出来るのか? ……いや やるしかないんだ

「ねぇ あの男は どこにいるの?」「!?」ビクッ

「あなたが生きてるんだもの どうせ 一緒にいるんでしょ?」「……」
「それとも そうやってあなたが私の気を引いてるうちに・・・ 私を後ろから襲おうとでもしているのかしら」

「そんなことない!! 村上くんは死んだの!! 死んだ死んだ!! ホントに死んだの!!」「……」

「早く出てきなさい でないと この公園ごと吹き飛ばすわよ」「!?」

(……万事休すか・・・? ……バカ言うな 死ぬまでは 絶対あきらめるわけにはいかないんだ)

「待て」

「……ホントに あんたたち しつこいのね 何回殺せば死んでくれるの?」
ヴァルキュリア 聞いてくれ」

「恐らく お前も長い間研究所に閉じこめられていたんだろう
そして長い監獄生活の中で(いちじく)の存在が全てになった それは仕方のないことだ
でも・・・ 本当の世界は お前が考えている以上に広いんだ」

「お前は人間を憎んでいるのかもしれない でも人間だって何億人もいるんだ いい奴もいれば悪い奴だっている
お前を受け入れてくれる人も場所も必ずある 恋人だって出来るかもしれない
本当の世界を何も知らないまま 人の・・・ 自分の未来を消してしまうのか?」

「……あなた・・・ サルの集団の中に入っても そのサルたちとなかよく出来るの?
サルを仲間に出来るの? 恋人に出来るの? あなたが今 私に言っていることは・・・ そういうことよ」

「違うね お前が言ってることは 単に九の受け売りだろ
狭い研究所の中じゃ それが真実に思えたかもしれない だけど魔法使いだって 同じ人間だ
もっとこの世界を見てくれ もっと沢山の人の中で暮らすんだ そうすれば きっと九の影響から抜け出すことが出来る」

「……面倒くさ・・・」

「私に生意気言った奴は 全員殺す」

                                    ┌┐
             /                      | |
           /      __________,、∧,、| |____________
        ゞー''´ ,ィf  ̄ ̄ ア ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄∨`'`.| | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
         i ,.ィ´ , ¨ヽ   ,                  └┘
         ! '/  { i  } /                  ┌┐
         、   -ゝ=<.イ'                   └┘

(なっ…… なんだこれ……? 一体どういうことだ!?)

(細かいことは後だ!! ヴァルキュリアは まだ気づいていない チャンスは今しかない!!)
「いいよ 殺せばいい とっくに覚悟は出来てる」

「だがお前も道連れだ 一緒に死んでもらう」
「……あなたに一体 何が出来るって言うの?」
カチャ「あっははは!! だから何? そんなナイフで何をしようっていうわけ?」
「こんな小さなナイフでも 刺す場所によっては一瞬で絶命するんだ あごを持ち上げて のどへ奥まで突き刺したりな」

ポ ン

「一体 あんた 何がしたいのよ」

「……さっき 言ったはずだぞ」

「お前を殺すってな!!」

                  し,::.::.::.::.::.::.::.::\::.::`ヽ、
               /`ヽ/::.::,,:.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.:i、
                 L__::.::.::// :.::.::.::.::.::.::.::.::.:: r‐':ハ
                  /::.::/ /.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::{::.::/ヘ
                  厂\:/ './:.::.::.,. - 、,. ´  ̄ `ヽ、::}、 _
              l_::./ ,'./;:::/ ,    ヽ \、 .ゝ::ヾ、::.:`⌒ヾー--┐
             ,r,、._/ ,'./:, '   ./   i     '、 .!::.::.:ヾ、::.::.::.人 ̄7/
                 }/ ,' //    :|i   .|  ', 、 ヽヽヾ,::.:',;;、::.:└トミー/
                   / ,' /,'_    ||   .!|  i! ,!  从 Y"::.:.i;;;;i::.::rヘ〈ヾ:〉
           ∠−〃o》-7    ト、 、 l  l!,ム‐ナl'!ヽ{::.::.::|;;;;|::.:゙┐ヾく
              ,r‐‐、´_/ ルノ, | |l、!ヾ\ハl∨イrァ‐くト, i | 〕::,>=、::rヘ:', ヘヾ:、
           .イ フ ,   ヽヽr‐ゝ,ヾ,ミ=ゝ,,    '、_ノi , ト、ゝ{薔}::.)、l:、 ヘ \\
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      . `''-゙二;;;;`゙''''、             ゙" ″          iリ.,〃          , .` j,i′         l!
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;;;;;;;;;;;;./      ,..r/「″         ,,rj″     Y''フ'´  .▽       ,i";;;;;;;;;;;;;;.l'!ミiv 、   ,.l|x,    ヘ.l.ヽ
;;;;;./     .,r彡'"           '!レ'"      .//   .,r、           f'"`''./ ;;;;;;;;\.゙'-、''-..,,,};;;;;ヽ    l"l,.
/       ´            、     ,ノ;/    ¨゛     .,,〟    .ヽ;;;;;;;;.l゙'!)i、`\;;;/'''''-\,  ∨
                  ,,、   ,,〃   .,..;;ニi /              ´       ヽ;;;;;;;゙;;、 `   ゙'ミ、   ゙゙'ニ;;、
             ,i彡   /│    ″.,〃   .,i;;    .,-、   .i;;;;;i     .l.;;;;;|..゙'|l、   ゙'li、    ゙'ミ
               ,iク゛    l";!I ., ―--グ  .n /゛    l/     .゙‐'"     .l;;;;;.l .゙'f、   ゙.lx    ゙'
     .,l    .,ング  ,.  / ;;;;゙‐',,、;;;;.;i′   :!┤ .lL  .`               l;;;;;.l  ゙|''、   . lヽ
     .,l|   ../ ;/  〃  ./ ;;;;;;;;r'" !" .l゙l    : |;;|  `               ゙lュ   !;;;;;.!  ゙'i;ヽ  i、 ゛
 ,    !}  ,i";;;;l゙ ,iリ ,/;;_ン-/    |;l    l´;;;.l               l;ヽ 〟l;;;;;;.l   .`┤ .゙┘

「死ん…… だ・・・?」


「感謝して欲しいわね あんたの願いを叶えてあげたんだから」

(いちじく)と地獄で 末永く お幸せにどうぞ」


幻像が現実になる瞬間、あるいは幻想と消えた可能性

 前回予想したような事は当然のように起こらず、あるいは立てたフラグ張った伏線は「直ぐさま」回収されることはない、という経験則の通りに。急転でもって危機は去った、ように見える。自覚していないだけで「11番目」の【再生】が発現しているとか、ヴァルキュリアともなればグラーネ程でなくても特別or成熟したドラシル(人格云々も気になるところ)が何かやらかすとか、ここぞとばかりに高千穂が魔女を投入orしぶとく生き残った魔女狩りが攻撃してくるとかがなければ……たといその全部がスルーされても喪われたものが多過ぎるのだが。

 また遂に舞い降りた救いの天使(出刃包丁)についても疑問符が一杯である。「死ぬより恐ろしいことになる」と聞かされ実際万に一つしか生き残れず融け死ぬ強制孵卵スイッチだったわけだが、推定意味を完全に承知した上で発動させ全身から血を吹きながら……崩落することも「人喰いの怪物」と化すことも無く外見“橘佳奈”のまま精神も彼女のまま……「私が私でなくなる」と言っていたのに? もしくは自我を保てているとして……いつまで? 更に言えば前々の前より伏せられた「動くと寧子が死ぬ」……仔細はともかくカズミも知っていた、いかに世話をかけようと恥辱を受けようと*1果ては火事に巻き込まれ生命線が断たれようと「不動の天文部マスコット」であり続けた理由は、この状況でどう関わる? 「死んだらすぐ寧子のところに行く」とは言ったが(既出だと瞬間移動くらいしか思いつかないが)どうやって現場に現れたのか、また(描写的にはパッシブらしい感じだが)真子の魔女探知にも悟られず背後を取り、良太の指示通りに刺殺できたということは……既に「魔女ですらない」存在なのか?

―――これらの内、どれだけが本編で説明されるだろうか。これ以前も詳細が曖昧なままな事象事情は多いが……あるいはノベライズに期待できるだろうか。そもそもどういう話になるのか……最早帰ることのない日常編? 敢えて連載では過去編を切る? 同YJ完結作『GANTZ』小説版は「第1話へと至るミッシングリンク」だったらしいが……極黒ならば脱走事件前後? ってああ、

人気の少女マンガで盛り上がる小鳥たち天文部の面々。穏やかな時間の中、佳奈が学校内で誰かの死を『予知』する。
事故を阻止するため動き出した良太たちだが、その事故は男女の“恋"が絡んでいて…
限られた時を刹那に生きる“魔女"たちの秘話が小説で解禁!!。

…………

………

……ブワッ


今回のサブタイトルの何が秀逸かって、正にここなのです。『少年とナイフ』に全く矛盾はしてない展開でしたからね。
『少年』と『ナイフ』で、嘘はないですし。実に巧いです。


あの最終スイッチで、てっきり人外の姿に変貌したのかと、そう思ってしまっていたので、この展開は意外でしたねえ。
実体化で予知した未来を変えるという能力なのでしょうね。つまり、これは瑞花ちゃんと同様のタイプではないかなと。

ふと思ったのですが、この時の佳奈ちゃんって白じゃなく、ゴスロリ(衣服が黒)なんですよね。そして彼女の声……!
小五郎さんの家で最終スイッチを押された彼女ではなくて、別だと見るべきなのでしょうね。違ったら大恥ですけれど。
そして、今までの彼女は遠からず絶命する運命かなと……。

黒ゴス衣装に、身を包み、愛する寧子の窮地に駆けつけて、憎い仇を包丁で一突き!!やぁ、やはり佳奈ちゃんはヤンデレですな(ぉぃ

 あ、ありのまま、今起こったことを話すぜ……。主人公がなんか策があるっぽいことを呟いて、ボスキャラに挑んだら、全く予期しない方向からやってきた援軍が一方的に喉元をカッ切っていった。な、何を言っているのか解らねぇと思うが(以下略)

 さて。状況を整理してみよう。一話冒頭に繋がるような周囲の
景色の大変動は、もう起こってしまった。絶望の未来に繋がるにはどう見ても矛盾していた『刃物の違い』も、佳奈ちゃんが持ってきた包丁によって、図らずしも矛盾が解消された。

 後は、良太が寧子と決別する動機なんだが……。

これは佳奈ちゃんが動いたことにより、副作用で、寧子さんがヴァルキュリアとして暴走する予感しかしねぇええ(錯乱

最近はどうあがいても地獄のような展開が続いていただけに、ちょっと鬱屈とした内容が続きましたが、ここでそれが一度に解放されるとは。やっぱ、このスッキリ感が倫たんの漫画の魅力だよ。まあ、アレでスッキリというのもちょっと悪趣味ですが。

 いや〜、これにはスカッとしましたねえ。圧倒的な力を持っていて、かつ性格が最悪なヴァルキュリアを悔悟させる暇も無く、それもかなり汚い形で死なせましたから。他者の死を願うのどす黒いことだけど、今回ばかりはよくやったと言いたいところですねえ。
 特に、背後から歯を食いしばった表情で佳奈が不意打ちを仕掛けるコマとナイフの血を払うシーン。今まで全く動けないから表情もアクションも分からなかったけど、いざ動いているところを見ると濡れちゃう!!倫たんの描いたアクションでも1,2を争うほどのカッコよさですよ!!

良太と佳奈の仲が好きなぼくとしては
良太と佳奈が直接言葉を交わさずに、この作戦を成立させた流れが熱くて好きだな!
それに、真子を直接殺した者は、真子の反撃で死ぬと思ってたのに
その役を佳奈に託したってことだよな良太は。結果的には大丈夫だったものの。
状況が状況とはいえ、人殺しになってくれ、そして死んでくれと言ってると同義のことを
頼める間柄というのは、さすが、天文部の中である意味では
唯一、本音で話し合える仲の2人だなぁという感じ!

―――「寧子が死ぬ」とは、「私が私でなくなる」とは……あ が が が が が

                   _,,、 _
                  t匕ア::-‐< ̄ ‐-                       `';;;.
                 イ.:〆.::〆     ` 、    \                     爪
             /I7.:〃.::/」           \ \ \               ノ川ト   r、
            / I7.:〃.::/」     \       ヘ  ヽ  ヽ             ノ川|(`〈ヽ |
              /  {{l:::|l|::::l}}    l |  \     ィヘ   l ハ   _,,.       ー=彡イ^) } } ノ 〉j
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ニ三三三三三三三三三三三三三シ.::::::::::::::::::::::::::::::::.ヽ::::::.\\ノ  \ トr<  ヽ
一ニ二三三三三三三三三三三 {::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|:::::::::::.\\ 、 } |::|   ヽ '.
-ニ三三三三三三三三二アヘニ ∧::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/.:::::::::::::::. \ヽ\ノ.:|、  l i
ニ三三三三三三三二ニ=彳  ∨ ハ:::::::::::::::::::::/.::::::/.:::::::::::::::::::::::::.ヽ', ::::::く|ヘ  | |
ニ三三三三三/}三/´ /    / ={_}=、、__/-、_/.::::::::::::::::::::::::::::::::::::l|::::::::::|:|:| j '
三/}三了}三/ ∧V゙  /     /〈〈_/ハ '._〉〉::::::/\::::::::::::::::::::::::::::::::::::::||::::::::::|:|」ノ´
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 厶イ    イ   /    /  //.:::::ノ:l :::::/  / //`¬:::::::::::::::::::::ノ.:::::::::ル
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 普通なら追悼EDの筈だのに、まだ掌を合わせるには早いとしか思えない。まこと、安息とは、何処にありや?

*1:カズミにセクハラされようと良太にトイレ介護されようと、ケーキや肉じゃがをミキサーにかけられようと。