中国経済の光と影


一方、友人に聞いたところ、中国の大学新卒の初任給は大体2,000元(1元=約15円)で、外食一回の費用は10元前後とのこと。単純作業ではもっと低いことでしょう。成長の影で、貧富の格差の広がりは大きく、日本で言われる格差社会よりも、何倍も大きな差があるのが実態です。それに加えて、制度の急変などのカントリーリスクも見逃せません。こうした実態からも、中国ビジネスの難しさが垣間見えると思います。

石崎浩之
国際ビジネスコンサルタントhttp://www.brainstormww.com/

日本人の海外駐在員の数は、中国がNo.1

brainstormww2006-08-09

8/6日経新聞によれば、2005年10月時点で、海外で働く日本人が最も多いのは中国の約64,800人(前年同期比31%増)で、アメリカの約54,400人(同0.1%減)を抜いてナンバーワンになったとのこと。中国国内では、上海が29,000人、香港と北京がそれぞれ11,000人、そして広州は45%増の9,800人。広州の増加要因は、日系自動車メーカーの進出です。昨日も書いた通り、「広州は、5年後には上海のようになっているんじゃないか」という意見もありますが、この数字からも、パーツサプライヤーや、関連企業、そしてサービス業なども追随することが予想される実情からも、あながち希望的観測だけでもなさそうです。
また「フラット化する世界(下)」によれば、2004年4月の北京での新車販売台数は約30,000万台で、毎日1,000台車が増えているそうです。あくまで推測ですが、広州もこれに近いペースで車が増えているんじゃないでしょうか? やはり空気は大分汚れています。