いつかあの頂へ

bufoの日記

ハンズの仲間

 名古屋店の角田さんと、木材工房の早川さんにお誘いをいただいて、今朝東岡崎駅で待ち合わせ。


 早川さんの知人で、南信濃の村に自分でログハウスを建て、田舎暮らしを愉しみながら、木工の腕を生かして村おこしにも活躍している男がいる、ぜひいっしょにこの男を訪ねて話を聞きましょう、と言うのが今日の遠征の趣旨である。


 深緑の三州街道を北上しながら話が弾む。
おいおいにこの男のプロフィールが形になってくる。


早川さんと市工芸の同級生、守山区の木工所経営を息子に任せ、最近木工ミシンを使ったクラフトの魅力に取り憑かれ村の物産館で木工教室もやっている。


「BUFOさんとも、きっと話が合うと思いますよ」と運転しながら角田さんが言う。



走ること1時間半、治部坂峠を越えて目的地の浪合村に着いてちょっと迷う、「彼に電話してみましょう」と早川さん、「もしもし、宇佐見さん」


 え! 市工芸 守山 木工所・・・宇佐見さん??!!

 
なんと、愛車をかって駆けつけたその男は、なんとなんと、子供の頃お隣同士だった宇佐見木工のおにいちゃんではないか。


びっくりしたなぁ。
もっとも宇佐見さんのほうでは元ハンズのBUFOという名前を聞いて私が来ると解っていたらしいが。


びっくりしながらご無沙汰の挨拶を交わし、早速自慢のログハウスへ案内していただく。

杢爺

というのが、彼の雅号である。


 コーヒーをいれてくれながら杢爺が語るここに至った経緯は、まこと理想の「定年後」を絵に描いたような人生の軌跡ではある。


 今では村人にも迎え入れられ、名所「御所の里」ふれあい館で木工教室を開いている。


話の合間に見せてくれる彼の作品のかづかづは、はやくいえば木を使ったきり絵であるが、「木」を知り尽くした彼ならでは、それぞれの木の特性を活かして造形している。

南信州・浪合村 杢爺』 http://mokujee.mo-blog.jp/


 ふれあい館に飾ってある作品や、帰りがけに案内してくれた近くの銀行のロビーで開いている三人展での大作は、まことに見事という言葉しかない。


初めの頃参考にしたという外国作家の作品をも、彼独自の技法でもって超えていると見た。
彼もここまでにいたった技法の開拓の過程が誇りであるらしく、私たちに語る口調も生き生きしている。


 早川さんがふとつぶやいた 「いいいきかたをみつけたなぁ」 という一言は、三人のこのときの気持ちを言いえて妙である。



トンキラ農園

 話は前後するが、昼食に案内されたのが、これまた村おこしの一環を担うお食事どころで、目の前の美しい野山で収穫したものを村人や客人に供している。


この日いただいた「五平餅定食」は美味であった。


 ご主人夫婦は名古屋へ出ると必ずハンズへ寄ってくれるということで、思いがけずハンズファンに出会って三人ますますうれしくなる。

湯ったりーな昼神

 帰途は宇佐見さんお勧めの温泉を愉しむことにする。


昼神について、お目当ての温泉の前に「馬刺し」の看板発見。
ご主人に勧められるまま試食した馬刺しは、癖がなく、美味しい。
角田さんいわく「BUFOさん、ひとつお土産にどうぞ、誕生日プレゼントしますよ」
 うれしいねぇ。プレゼントなんて。


20年前、ハンズ開店準備室の頃、DIY担当の仲間たちが寄せ書きをして祝ってくれたことがあったっけ。いくつになってもうれしいものだ。ありがとう!


 みのりおおい、愉しい誕生日だった。