かぶとむしアル中

取材現場を離れて久しい新聞社員のブログ。 本の感想や旅行記(北朝鮮・竹島上陸など。最初の記事から飛べます)。

北朝鮮竹島イラン旅行記
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一つ前に読んだ本と相通じる部分も感じました

放送禁止歌 (知恵の森文庫)

放送禁止歌 (知恵の森文庫)

いわゆる「放送禁止歌」の変遷とメディアのタブーのありようをドキュメンタリーにまとめようと取材を始めた著者が、その過程の中で、マスメディア関係者の思考停止的なリスク回避の判断の積み重ねこそが「放送禁止歌」という幻想を生み出しているという結論に至る、という本です。…一文目に詰め込みすぎてしまったので内容については大体そんな感じなんで須賀(藁)、2001年のETVの番組改変問題*1についても似たような構造は見られるわけで、こういった「臭いものには蓋」的なメンタリティがマスメディア全体を覆っているのだとすれば、それは由々しき事態だと思います。「絶対に誰も傷つかない表現などありえない」のですから。
また、最後の章では「竹田の子守唄」を通じて被差別部落の問題を扱っていました。そこに書かれている彼の心境や意見はなんとなく分かりますし、尤もだと思ったので須賀、まさに文中にあるように差別の問題を「見て、触れて、聞」いたわけではない身としては、「なんとなく分かるし尤もだと思う」としか言うことができない自分にも気付かされました。

*1:これの「忖度」ってやつですねw