わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

換羽の孤独

 六時三十分起床。インコのぷっちゃん、昨日から換羽が本格化。日課になっている朝のカゴ掃除、糞の始末というよりも羽毛の始末になってしまう。迂闊に作業すると羽毛は舞う。手を動かした時の風圧でも舞う。荒い呼吸をしていても舞う。舞えば散らかる。作業はそれだけ時間がかかる。掃除してもらっているのがうれしいのか、ぷっちゃんはゴキゲンだ。しかし掃除が終わりゴハンも食べ終わると、フキゲンになる。話しかけると、ケッ、と悪態をつかれる。目がつり上がっている。常に背を見せるような姿勢を取る。機嫌が悪くなるくらい換羽とはツライものらしいのだ。ほっといて。孤独になりたいの。小さなガラ付きの背中が、そうつぶやいているように思えてならない。
 午前中は掃除。午後は読書ばかりしていた。
 肉離れ、どんどん回復しているが、まだビッコを引いてしまう。

中上健次『異族』

 道場の火災。そしてウガジンとタツヤの駆け引き。その駆け引き、二人の意志よりも、その周囲の思惑のほうがはるかに大きい。自らの意志が働けば働くほど、二人は翻弄されていく。

異族―中上健次選集〈2〉 (小学館文庫)

異族―中上健次選集〈2〉 (小学館文庫)

異族

異族

中上健次の作品はこちら。『千年の愉楽』が映画化されるよ。
中上健次 (別冊太陽)

中上健次 (別冊太陽)

 

中沢新一『野生の科学』

 深沢七郎作品の野生性。なるほど、おもしろい。深沢作品、がっつり読んでみたくなった。

野生の科学

野生の科学

アースダイバー

アースダイバー

大阪アースダイバー

大阪アースダイバー

中沢新一の作品はこちら。
楢山節考 (新潮文庫)

楢山節考 (新潮文庫)

言わなければよかったのに日記 (中公文庫)

言わなければよかったのに日記 (中公文庫)

深沢七郎の作品はコチラ。
 

柳宗悦『雑器の美』

 高校時代、現代文の教科書に本作が載っていた。衝撃的な内容だった。美のあり方、見つけ方を教わった気がした。ところが、作品のタイトルは覚えていたが作者をすっかり忘れていた。短い評論なので、おそらく探してもうまく見つけられないだろうなあ、と長年放置していたのだが、つい先日、AmazonKindleストアに0円(著作権切れ)で登録されているのを見つけ、即ダウンロード。二十年ぶりくらいだろうか、念願の再読をした。緻密に積み上げられた(民族運動における?)美学の論理性のスキのなさに感服すると同時に、随所に現れる美しい文章表現にも心打たれた。

雑器の美

雑器の美

民藝とは何か (講談社学術文庫)

民藝とは何か (講談社学術文庫)

柳宗悦の作品はこちら。

坂口安吾「いづこへ」

 青空文庫に登録されているのを見つけ、数年ぶりに再読(たぶん五回目か六回目か…もっと多いかもしれない)しようとしたのだが…読めなかった。十代後半から二十代にかけて、強く共感していた作品だというのに、四十三歳になった今の自分にはまったく馴染まない。うーん、これが「歳を取る」ってことなのね。

いづこへ

いづこへ

【オーディオブック】「白痴」「いづこへ」「外套と青空」―坂口安吾作品選2(DVD-ROM)

【オーディオブック】「白痴」「いづこへ」「外套と青空」―坂口安吾作品選2(DVD-ROM)

堕落論 (新潮文庫)

堕落論 (新潮文庫)

坂口安吾の作品はコチラ。

夏目漱石『明暗』

 これも青空文庫で読んでる。実は以前、3分の1くらいまで読んでいたのだが、一年以上空いてしまって内容をかなり忘れていたので、読み直している。

明暗

明暗

明暗 (新潮文庫)

明暗 (新潮文庫)

明暗 英文版―Light and Darkness (タトルクラシックス )

明暗 英文版―Light and Darkness (タトルクラシックス )

漱石の作品はこちら。