突如としてヨハネスブルクに現われた宇宙船…
その中には難民となった宇宙人がいた。政府は彼らを隔離地区に封じ込める。しかし隔離地区は都市に近く、南アフリカ住民に危害が及ぶ恐れがあるため、政府は外部組織MNUに委託し、宇宙人を現在の第9地区から第10地区へと強制的に移住させようとする。ヴィカスは責任者に任命され、傭兵らとともに意気揚々と第9地区に向かう。しかし、ある宇宙人の家で偶然何らかの液体を浴びてしまう。
そして徐々に彼の体に変化が現れ始める…
観賞日4月25日
【78点】
まぁ結構面白い作品でした。
「極上」のB級映画。
ドキュメンタリータッチで展開し、フィクションのリアリティという矛盾を抱えながら本作は進行します。
でもみょーにリアルなスラムやらインタビュー映像。しかし、突っ込みどころもそこそこに満載という野心作(笑)
スタッフの遊び心もそこかしらに垣間見えてクスッともしてしまう。
今作の特筆すべき設定は、よくある宇宙人が侵略するために地球に来たという設定ではなく、地球に取り残された難民だという点。
今までも『ET』とか宇宙人が単体(少数)で、宇宙に帰る的な話は数あれど、これだけ大規模な話は無かった筈です。やっぱりアイディア勝ち
難民・隔離・南アフリカというキーワードからも連想出来るようにアパルトヘイトも題材としています。
特に、劇中における宇宙人の扱い方はかなり差別的。
人間の黒いとこ垂れ流しです…
まぁだからこそ「こんなにひどいことがあった」アパルトヘイトの事実がひき立つんでしょうけど。
あと主人公があんまり主人公っぽくなくてリアルです。
中々利己的で時々鬼畜(笑)
でも実際こうなったらこうならざるを得ない気もする
というかこれが本来の人間でしょう。
あとねーPG-12(12未満は親同伴)の割にはそこそこグロい。飯食った後に見るのはお勧めしません。つーか無理です。
なんか『スターシップトゥルーパーズ』を思い出したりしました。
ですから観る時は友達と観る事をオススメします。突っ込みつつも、奥底にある差別などの問題も考えると非常に面白いです。