SP -THE MOTION PICTURE- 野望篇


ドラマ版SPは
「仕方ないだろう。大義のためだ…」という尾形(堤真一)の衝撃的な一言で幕を閉じた。


そしてその後…
ある日、尾形率いる四係のメンバーは、六本木ヒルズのイベント会場で警護に当たっていた。
そんな中、これから起こりうる惨劇を特殊な能力“シンクロ(同調)”で感じ取った井上(岡田准一)は、傘を持ったスーツ姿の男をマークするよう仲間に知らせる。だが笹本が声をかけた途端、その男は逃走。
井上らは都内のど真ん中で壮絶な追跡を繰り広げる。

だが、その事件は単なる一片に過ぎなかった。
そして、与党幹事長・伊達(香川照之)も怪しげな目論見に絡んでいた…

観賞日

2010年12月11日  

【68点】










2年以上前に、フジテレビ土曜深夜枠で人気を博したドラマ、SPの劇場版。


自分もドラマを観ていたわけだが、すさまじい伏線や巨悪の存在、そしてすさまじいアクションで、とても楽しめたドラマだった。だが、終わり方があまりにも謎を残したままだったので、ずっと続編を待っていた。

一年くらいで映画になるかと思ったが、意外と時間がかかり、
ようやく公開。



とりあえず、この映画を楽しむには、前提条件としてドラマをさらっとでも観たことが無いとキツイ。ていうか多分無理。















そして注意しておこう。
この作品では全く完結しない。あくまで、次回「革命篇」で完結を迎えるための、「野望」の段階だ。

というわけで、そのへんを考慮して今回の点数評価にはストーリーの尻切れぶりは含んでいない。最近はそういった作品が多いこともあり、(ハリポタ、東のエデンとか)幸いにも個人的には慣れてました。
















今作のウリはアクションシーン。
ていうかそれだけです。

だが、そのアクションは今までの比じゃない。
冒頭からノンストップ・ジェットコースター。

車の上を走ったり、トラックの荷台で格闘したり、壁走りしたり…

あり得ない。けれどもそこが良い。







踊る大捜査線3」みたいに全てが中途半端じゃなくて、

ある意味、アクションというところにひたすらに突っ走ったことで
”吹っ切れた”映画になってスッキリしている。

しかもV6岡田はスタントなしで凄まじいアクションをやっているというからスゴい。

他のV6のメンバーと一緒にスーツを着て並ぶと、マッチョすぎて不格好にみえるくらい鍛えていたらしい(笑)













そして、
ドラマ版からみせていた、どこか含みのあるカメラワークや演出、演者の表情はさすがのレベル。
さまざなところに仕掛けがしてあり、それを探すのも今作の楽しみのひとつでもある。

またドラマ版を見返せば新たな発見があるかもしれない。










二つの軸、アクションと謎。それが上手い具合に組み合わさることでスピード感が心地良い映画になっていた。

恐らく、爆発だったりアクションだったりが、テレビ版では出来ないものだったから劇場版でやりたかったのだろう。
正直、ストーリーだけならテレビでも良かったのではと思ってしまうが…










堤真一香川照之はさすがの一言。

なんだかわるーい顔が上手い。

次回はさらにさらに衝撃的展開が待ち受けているようなので、
早く続きが観たい。

ハリポタと同様にそう思わせる仕掛けは、ばっちりだった。

あとは、「革命篇」が締めるだけ。