蛍火の杜へ


夏休み、祖父の家に遊びに来ていた少女・蛍(佐倉綾音)は森で
迷子になっていた。そこで泣きわめく蛍の前にあらわれたのは、狐の面をつけた少年・ギン(内山昂輝)。

ギンに助けられた蛍は毎年、妖があらわれる"山神の森"へと訪れるようになる。だがギンは人間に触れると消えてしまうという存在で…




観賞日

2011年10月11日



【68点】









ついこないだまで三期目が放映されていたアニメ「夏目友人帳」シリーズ。その原作者・緑川ゆきの短編を映画化したのが今作だ。





















丹念な心理描写や風景描写の奥ゆかしさで人気を誇る「夏目友人帳」シリーズだが、「夏目友人帳」のスタッフが作成しているだけあって、今作でもその雰囲気はしっかりと現れている。

また、そういった作風なので女性だけではなく男性でもしっかり観れる。

ただ注意してほしいのは、44分という短さ。
まあ短編なのでしょうがないが…劇場用には短すぎね?












44分である以上、無駄なストーリーは一切無い。
なんだかろ過した様なストーリー。しかしムダに付け足すよりも、スッと物語が入ってくるので分かりやすくなっている。スパッと終わる感じ。

ラストもスパっとしてるのは女性目線だからなのか…?
男があそこを描くとだらだらしそう(笑)






結局は、蛍とギンの2人芝居みたいなものだ。だが感情や自然の描写が豊かなことによって単なる2人芝居にとどまらず、より深みを増していく。

蟲師」の中のワンエピソードのようなところもあるので、ワンエピソードものとしての完成度は凄く高い。そういう系統が好きならオススメ。



























この映画で最もストロングポイントだと思えたのは、音楽(効果音含む)だ。




夏目友人帳」シリーズでも音楽を担当した吉森信(「ギャラリーフェイク」、「デュラララ!!」、「海月姫」など )が担当しているが、とにかく音楽がグングンこちらを物語へと引き込んでくれる。




本当に夏の森の中にいるかのような感覚。それはくどい音楽や荘厳すぎる音楽から生み出されるわけではなく、あくまでも自然なやさしい音楽から生み出される。

その点において、今作のBGMや効果音は秀逸だ。












↓予告編はコチラから
http://www.youtube.com/watch?v=qXLSRH31Yao