陰謀渦巻く17世紀、フランス。銃士になるために田舎からパリへ出てきたダルタニアン(ローガン・ラーマン)は、偶然に憧れの三銃士アトス、ポルトス、アラミスと出会う。
そして大立ち回りを演じた彼は、三銃士と行動を共にするようになる。だがフランス国王の側近にして実権を握るリシュリュー枢機卿(クリストフ・ヴォルツ)の策略、謎の美女ミレディ(ミラ・ジョヴォヴィッチ)の不穏な行動やバッキンガム公爵(オーランド・ブルーム)の計画が動き出していた…
観賞日
2011年11月2日
【70点】
古典映画ともいえる題材「三銃士」を基にした今作は、新しい世代に向けた新たな「三銃士」となった。
レトロチックだが、中身はあくまでも"遊び"に満ちていて新しいー新感覚の時代物の映画だといえるだろう。あくまで古めかしさをその古めかしさの良い所だけを残している。
だから初めて「三銃士」の世界に触れる私が見ても古臭いとは思わなかった。
古臭さはないが、ストーリーは…
まあアクションをとにかく楽しむ痛快な映画に仕上がった。
『バイオハザード』シリーズで監督をつとめてきたポール・WS・アンダーソン監督だけにアクションがとんでもなく凄い。
『バイオハザード4』でも監督は3D映像でのアクションにこだわりをみせていたが、今作でも3Dを存分に生かしたアクションが観られる。
というか物語全編ほぼアクション。(笑)
地上でも空中でもとにかくアクション、アクション、アクション。
特に監督の妻であるミラ・ジョヴォヴィッチ演じるミレディのアクションはすさまじい。
予告編でもこのアクションはみられるが、実際本編ではもっと3Dに映える。
しかも彼女の剣での立ち回りシーンはドレスを着ている。
ミラ本人のアイディアらしいが、それをこなしてしまうところは
さすが。
峰不二子のようなキャラクター(実際モンキーパンチはミレディをもとにしたらしい)も強烈で、きっと鑑賞者は3銃士のメンバーよりもミレディのほうが印象深く残るだろう。(笑)
ミレディ以外にも敵役にみどころが多いのもこの映画の特徴のひとつ。
『イングロリアスバスターズ』でアカデミー助演男優賞をとったクリストフ・ヴォルツは野望を画策するリシュリューを巧みに演じ、『ロード・オブ・ザ・リング』や『パイレーツ・オブ・カリビアン』では真面目な青年を役を演じることが多かったオーランド・ブルームは皮肉たっぷりに毒を吐くバッキンガム侯爵を生き生きと演じていた。
さらにいえば主役のローガン・ラーマン(『パーシージャクソンとオリンポスの神々』)は、若く自信に満ちたダルタニアンをティーンエイジャーらしく、ハツラツと演じていた。
監督の3Dへのこだわりは宮殿の内部などにも感じられる。
というのも、3Dにすることによって広大な宮殿の奥行きや天井の高さがよくわかるようになっているからだ。
これによって単なるSFだけではなくても3Dを生かした映画は作れるという可能性を示した。
この秋、なんも考えずにアクションをとにかく楽しみたいならこの映画だ。
予告編はコチラ↓
http://www.youtube.com/watch?v=2hf18-1X2UE
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