地味な映画と地味な音楽が好き。
マノエル・デ・オリヴェイラ『世界の始まりへの旅』、
ビクトル・エリセ『マルメロの陽光』が好き。
文系家人と11歳と8歳の女の子2人、シャルトリューの男の子とひっそり暮らし中。


"マトリョミン"と"TENORI-ON(テノリオン)"

CasaBRUTUSのメルマガで知ったマトリョミンがかわいすぎる。


http://www.mandarinelectron.com/

マトリョミンはロシアで発明された最古の電子楽器「テルミン」の機能を、ロシアの有名な民芸品「マトリョーシカ」に収めた、マンダリンエレクトロンのオリジナル電子楽器です。マトリョーシカのフォルムを一切損ねることなく、5オクターブ以上の発音域を有しております。低〜中音域にかけてはMoogMusic社製Ethewavethereminと同等の1オクターブ距離を実現しました。Etherwavethereminでテルミンの基本的な演奏法を習得された方には、同様の演奏法でマトリョミン演奏をお楽しみいただけます。

★本体にアンプ、スピーカーを内蔵しております。また、イヤホン・ラインアウト端子(ステレオミニジャック)も装備。外部アンプへの接続も可能です。演奏による音量変化、音の遮断はできません。

あと、だいぶ前から話題になっていたそうだけど情報アンテナに埃がかぶっている私には初耳の「TENORI-ONテノリオン)」。


http://www.yamaha.co.jp/tenori-on/index.html

すっごい楽しそう!ミニチムのクリスマスプレゼント?とか思ったけど私がやってみたい。「メディアアーティスト岩井俊雄ヤマハとのコラボレーションによって制作された21世紀の音楽インターフェース。16×16個のLEDボタンを使って、音楽の知識がなくても視覚的・直感的に作曲/演奏することが可能です。」という説明。もとはワンダースワン(バンダイの携帯ゲーム機)や携帯用アプリ「テノリオン」で、それが進化したみたい。検索してみると販売は公式ウェブサイトのみで現在は予約販売受付終了してるけど12万円くらい。12万か……。遊び用というよりミュージシャン用かしら。公式ウェブサイトではアンディ・トマやジム・オルークが演奏してます。

『浪華悲歌』(溝口健二/1936/松竹)

山田五十鈴演じるアヤ子のお金に振り回され男にも不遇な悲しい人生。いったん落ちても引き上げる典型的なタイプの物語ではなく、守りたいものを守ろうとする自分の想いとは裏腹に身内を含めたダメな男たちに不幸にされ、不遇はさらなる不遇を呼ぶ、落としてからさらに落とすリアリズム。冷たい視線は溝口ぽいけどこの当時の溝口はまだ物語にそれほど緻密さはない気がする。山田五十鈴の和装洋装を見ていて、当時の和装は髷も結うまさに「和装」、洋装も気品ある映画女優のようなモダンガールらしい「洋装」で、それぞれ面白い。大阪を舞台にしているため関西弁や町並み、そごうで化粧品売り場を見たり文楽を観る場面(演目は『野崎村』だそう)を見ながら、ここはあのあたりかな、と推測して見るのも楽しい。


浪華悲歌 [DVD]

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大阪を舞台にした作品

大阪で暮らすようになってから、大阪を舞台にした本や映画を見るのがすごく楽しい。きっかけは谷崎潤一郎の作品でそれからいろいろ意識して見るようになり、昔の街並を懐古できるわけもなくそれでも楽しいのは作品の登場人物がここを歩いたとかあそこに行ったとかがあまりに身近でそれがいままでない感覚なのが面白いからだと思います。でもミナミの帝王みたいなのではなく(見たら面白いんだろうけどちょっとそこまでまだ大阪人ではなく……)あくまで好みの作品に限ります。

大阪にまったく縁がなかったのにこうしてだんだん大阪のことを身近に思えてくるのっていいことだなーと思います。