-140911

  • 5つ目の話
    • まてまてかっていうPCソフトがあってね。微分とか積分とか行列のめんどくさい変形とかを任せるとやってくれるソフトなんだ。amazon大学生協では売ってるけどDMMでは売ってない。エロゲはDMMで売ってるけど大学生協には売ってない。そんなソフトなんだけど。あとまてまてかは初回限定版に抱き枕カバーも付いてないし、あらかじめ作品紹介HPに書いてある原画家と違う人が新規CGの殆どを描いていたりすることもない。あとWindowsでもMacでもLinuxでも使える。エロゲーマーはwindows以外に選択肢ないからな……。そのわりに古いXPとかでしか出来ないエロゲとかもあるから、うちにえらい色んな種類のwindowsばっかあるよ。でまあ、このまてまてか、素粒子物理屋さんはその中の分野を問わず殆どの人が使ってるし、計算を速く自分の欲しい形に変形するためのなんか色んな細かい明文化されてないテクニックみたいのがあって、そういうのを上手く出来る人は物理の能力とは別に重宝されたりする。さすがに履歴書には書けないと思うけど。Unityを勉強したい。ところが俺、このまてまてかっていうソフト、インストールしたことすらないんだ。なんでかねえ。実際に自分で手を動かす方が速いような単純な計算しかしたことないからなのか、世話になってた教員もあんまこれを使わない人だったからなのか、まあ一番大きいのは必要なかったからですけど。物理屋って、必要になってからじゃないと何も準備できないからな。研究で必要になってから必要な数学を勉強するし、時間にならないと研究室内打ち合わせに誰も来ないし、まばたきするたび君に恋してる。だからまあ、実際まてまてかのことなんか俺も聞きかじった知識しか無いし、ほんとは初回限定版でおやすみドラマCD(バイノーラル録音を駆使して、まるで耳元で数式が蠢いているかのような臨場感が楽しめるぞ)(関係ないけど、今日は研究室で発表中に炎上する夢を見ました)(うう……)が付いてきてるのかも知れない。まあそんな中でもずっとやってこれてた(やってこれてないから物理やめるだのって話になっとるんじゃろうが)のが、遂に今日、一緒にやってる人から急にメールで、見たことない拡張子の添付ファイルが送られてきて。ここで15年くらい前からある拡張子判別フリーソフト『極窓』の話する? ややこしいからやめるね。極窓知ってんのにまてまてか知らないってよっぽどアレだな。まあで、メールの説明を読むと、どうやらこれがまてまてかで開くファイル、らしい。これを開くと、なんかその送ってくれた人の計算の途中過程を再現できる……とか……そういうこと……なの、かな? 遂に俺もまてまてかをインストールする日が来たのか……。ま、LINEよりは早かったけどな。

 うちの大学に素粒子やってる研究室は2つあんのね。1つは大学の理学部の直属にあるやつ、もう1つは独立した研究所として大学の中にあるやつ。俺がいるのは研究所の方、正確には研究所のトイレの個室の汚物入れの中だけど。研究者として出るような研究会議とかをやるのは国際研究所であるこっちの方が多くて、一方、研究所の方にいる学生でも大学院の授業とかは理学部の方で受けたりするから、まあ特に学部の頃からここの理学部にいて研究所の方に移った身としては、向こうはなんか授業を受ける場所ってイメージが強いんだけど。今日は珍しく、朝から向こうの理学部の方で研究会があって。行ってきました。なんか、家から直で理学部の方に行く時点で既にもうちょっと懐かしくて。なんだろうな、あの頃はもっと色々益体のないことを考えていたような気がする。そんなわけで今日は1日、色んな人の話を聞きながら、「失敗作を叩き割る時の快感度の方に主眼を置いた陶芸家シミュレーションゲームを作るとしたら主人公の名前を何にするか」をずっと考えてました。くに子ちゃんか運子ちゃんだと思うんだけどな。運子ちゃんという名前には、失敗しても割るのが楽しければゲームバランスをキツめに振っても大丈夫で、ある程度運ゲーにしてもいいだろうという俺の思慮深さが含まれているのです。IT企業の元社長という設定を入れていいのかどうかが悩ましい。あーあ、と思って。なんかねえ、研究を始める直前、4年前の9/12のtwitterのログを読むと(一旦アカウントを消す前のログは手元にとってあるのだ。俺は自分が大好きだからな)、その時は1日中「普段はボディビル育成SLGで、ホルモン注射したり筋トレしたりすると局所的に3Dポリゴンの筋肉がアンバランスに盛り上がったりさせて、自分だけのオリジナルキモマッチョをゲーム後半では初音ミクみたいに踊らせる音ゲー」について考えていたらしいんだけど、なんか、考えてることのレベルの変わらなさが4年間の壮大な遠回り感を煽る。